携帯小説!(PC版)

トップページ >> コメディ >> おそるべし手塚?

おそるべし手塚?

[630]  てるちゃん  2008-06-24投稿
俺は絶対にブラックジャックを読み終える!
手塚の妨害を避けつつ読み終えてみせるぞぉぉぉぉぉぉ!!!


・・・と心に誓った。

・・・スッと本を開く。

手塚チラミ。

パァァァ〜ン!

・・・スッと本を開く。

手塚チラミ。

パァァァ〜ン。

・・・スッと本を開く。

手塚チラミ。

パァァァ〜ン!

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

長い長い戦い。

手塚も、もはや意地になっている。
車内の乗客も俺たちの戦いに注目しているのが伝わる。

何分戦いが続いたのだろう・・・
俺の精神力もつきかけたその時!

前の高校生が席を立ち降車した。


やったぁうわぁぁぁぁ〜!!!!


心の中で勝鬨をあげた!


ついに戦いに終止符がうたれた。
即座に座り手塚の顔をみる。
手塚、明らかに悔しそう・・・。

完全勝利。

一喜一憂で一人でブラックジャックを堪能する。


・・・が。


次の駅で俺の隣のサラリーマンが降車・・・。


うわぁぁぁぁぁ〜・・・


手塚の顔を見ると明らかにニヤニヤしている。


手塚となりに着席・・・

俺のHPは、もはや0に等しい。

・・・負けたよ。

・・・さぁ

・・・もう一緒にブラックジャックを池袋まで読もう。
敗北した俺は、自分のペースでページを捲ることはできなかった。

そんなおり。

手塚は勝利に確信したのかウトウトしだした。

手塚の頭は右へ左へ

遂には俺の肩にもたれかかった。


なんだよコイツ!

どこまで俺を敗北の底へ誘えばいいんだよ・・・

心の中でいくら爆発しても彼には届かなかった。


肩で手塚がスヤスヤ寝ている。

俺は諦め、ブラックジャックを読むことに集中した。


すると、

車内の乗客が俺の方を見てクスクス笑っている。


・・・・?

・・・・・・!?

・・・・・・・・ま、さ、か、!!

すぐに手塚の顔を覗きこむ!!


テ!ヅ!カ!起きてるぅぅぅぅぅ!!!!!


寝たふりきめこんで・・・

俺の肩利用して・・・

ブラックジャック読んでるぅぅぅぅぅ!

車内の乗客は笑っている。
その笑いに俺もつられて笑ってしまった。


そこで初めて声をかけた。
俺「負けました・・・ブラックジャック渡しますから読んでいいっすよ・・・」

手塚「いえいえ。最後まで二人で読みましょう。ニヤニヤ」




池袋まではまだまだ遠い。

おわり

感想

感想はありません。

「 てるちゃん 」の携帯小説

コメディの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス