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僕は君の未来を永遠(トワ)に。<44>

[366]  麻呂  2008-06-30投稿
ふと、ユキちゃんに視線を移すと――


何か珍しい生き物でも見る様な目つきで、僕をじ〜っと見つめていた。


そして一言――



『お兄ちゃん‥‥。大丈夫?!来週、ユキと一緒に頭の手術してもらう?!』


ユキちゃんの僕へのその言葉に、


エリカちゃんは、笑いを必死に堪えながら、手で口を押さえている。


あくまでも、これは“笑い”をとる為ではなく、


来週、手術を受けるユキちゃんを“勇気づける”為のおまじないなのだ。


エリカちゃんは笑いを堪えながら、ユキちゃんに、落ち着いた声でこう言い掛けた。



『ユキちゃん。これでもう、ユキちゃんは心配いらな――』

『ありがとう!!未來お兄ちゃん!!エリカお姉ちゃん!!』


エリカちゃんが言葉を言い終わらないうちに、ユキちゃんが“ありがとう”って、


僕達に向かって言ったんだ。


十歳の女の子って、僕達の思っていたより大人だ。


もしかしたら僕達の方が、ユキちゃんに大切な何かを教えてもらった様な――


そんな気さえした――

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