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頭脳と頭脳(9)

[546]  未熟  2008-06-30投稿
また、それぞれの区に住宅がある。
中央区、北区、東区、西区、南区の順に住宅が多く、家賃が高い。
ちなみにここは南区で、墓地があるせいか、最も家賃が安い。
地図を見ると、爆破されたプラザ万葉は中央区の真ん中にあった。
そして、俺が知ってるプラザ万葉の情報を思い出す。
たしか、万葉市最大のビルだった。
屋上から見える風景は、万葉市を一望できるとか。
昔は、それが売りでたくさんの人がプラザ万葉に行ったらしい。
そんなことを考えながら、確信した。
なぜプラザ万葉を選んだのか。
そして、俺の考えが正しければ、『少女』は鍵だ。
覆面に至る扉を開くための鍵。
見つけてやるよ。覆面!
「哲史、覆面の言葉は全部メモってあるな!?」
地図をしまいながら、わけがわからんといった顔の哲史に問い掛けた。
「それは大丈夫っす。俺の癖は知っているでしょう。」
こいつには、計画にミスがないか調べるために、常にメモをとる癖をつけさせた。
紙をとおして、視覚的にも、物事を考えろ。
これも教わったことだ。
「でるぞ!」
俺は哲史の言葉をきかずに外にでる準備をする。
「えっ?どこへ?」
哲史を追い出し、家に鍵をかける。
「鍵のところだ。」










「そろそろ出かけたとこかな。」
時計を見ながら、呟いた。
藤村賢は頭がキレることは知っている。
あれだけヒントを残したのだ。
きっと、私のなぞなぞを解く鍵は手にいれるだろう。
たとえ、わからなくともあそこへは行くだろうがな。
今回は、入門試験のようなもの。
優しくしてやる。
まあ、闇雲に行っただけでは鍵は手に入らないだろうが。
「しかし、今からでまにあうかな。」
そう、私の考えをよみ、あの場所にきたとしても、鍵を見つけられるかどうか。
藤村賢は少女の場所はわかっても、彼女の容姿ほもちろんのこと、声や名前すら知らない。
いや、ただしくは・・・・・・
まあ、なんとかしてくれるだろう。
このぐらいで躓くようなら遊んでやる価値もない。
すぐに殺してやる。
お前の大切なものを全て奪ってな。
「さあ、見事に由城彩香(ゆきしろさいか)を見つけてみろ。私を失望させるなよ。」
そして、賢達に覆面と呼ばれている人物も動きだした。

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