航宙機動部隊前史後編・10
銀河元号一五三九・四0の両年間で、フリースユニオンは、この《E=シリーズ》だけで三000万隻を量産し、艦隊に配備した。
対するギャームリーグ陣営の純戦闘艦艇建造数は、四八0万隻に留まっていた。
次の一五四一・二年度に至ると、血の滲む様な努力でギャームリーグは、これを一千万隻にまで増産させたが、フリースユニオン側は七八00万隻にまで拡大していた。
更にフリースユニオンは《E=シリーズ》以外の戦闘艦艇も造っていたから、その分を含めると、格差は更に開く事となる。
しかも、同じ隻数でも、フリースユニオンの運用効率は敵の二倍〜三倍に達していたから、既に実質物量で彼等は軽く二0倍と圧倒的な水準を記録していたのだ。
どれもこれも、頑丈で操作し易く、短期間で整備・補修出来る《E=シリーズ》のお陰だった。
フリースユニオンはこの新型艦艇群の大量配備で、機動部隊規模を瞬く間に膨張させて、それは銀河元号一五四0年末に艦隊数で三000個を突破させた。
対するギャームリーグ機動部隊は同じ時期、ようやく三六個から四八個に増設されたに過ぎない。
それまでの量と効率性とを融合させた《クアンティフィシェンシー》と言う新たな軍事思想が確立し、フリースユニオン機動部隊は中央域戦線でギャームリーグを攻めに攻めまくった。
銀河元号一五四0年第二期二0日(修正太陽暦四月二0日)、フリースユニオン軍は純戦闘艦艇だけで二六0万隻を結集して《オペレーション=ニミッツ》を展開した。
三週間に及ぶこの作戦で、フリースユニオンは三割の損失を出したが、ギャームリーグ機動部隊二つを殲滅し、三個を撃退して、有人星系四つを奪回する事に成功した。
同年第四期六一日(修正太陽暦一二月一日)、フリースユニオン=宇宙解放連盟軍は《リバティ=オブ=クリスマスプレゼント》、その名もクリスマスプレゼントに解放を―作戦を発令した。
今回は《ネオフリート》十個艦隊を率いたガニバサが主役となった。
合計五千万隻が参加した天文学的規模の作戦の中でもその最後にして最大のクライマックスとなったのが、ギャームリーグ軍に支配されていた太陽系を巡る攻防戦であった。
人類と宇宙文明発祥の地であり、莫大な歴史遺産に満ちたこの星系をクリスマスにまで回復する―その政治的精神的効果は確かに測り知れなかった。
対するギャームリーグ陣営の純戦闘艦艇建造数は、四八0万隻に留まっていた。
次の一五四一・二年度に至ると、血の滲む様な努力でギャームリーグは、これを一千万隻にまで増産させたが、フリースユニオン側は七八00万隻にまで拡大していた。
更にフリースユニオンは《E=シリーズ》以外の戦闘艦艇も造っていたから、その分を含めると、格差は更に開く事となる。
しかも、同じ隻数でも、フリースユニオンの運用効率は敵の二倍〜三倍に達していたから、既に実質物量で彼等は軽く二0倍と圧倒的な水準を記録していたのだ。
どれもこれも、頑丈で操作し易く、短期間で整備・補修出来る《E=シリーズ》のお陰だった。
フリースユニオンはこの新型艦艇群の大量配備で、機動部隊規模を瞬く間に膨張させて、それは銀河元号一五四0年末に艦隊数で三000個を突破させた。
対するギャームリーグ機動部隊は同じ時期、ようやく三六個から四八個に増設されたに過ぎない。
それまでの量と効率性とを融合させた《クアンティフィシェンシー》と言う新たな軍事思想が確立し、フリースユニオン機動部隊は中央域戦線でギャームリーグを攻めに攻めまくった。
銀河元号一五四0年第二期二0日(修正太陽暦四月二0日)、フリースユニオン軍は純戦闘艦艇だけで二六0万隻を結集して《オペレーション=ニミッツ》を展開した。
三週間に及ぶこの作戦で、フリースユニオンは三割の損失を出したが、ギャームリーグ機動部隊二つを殲滅し、三個を撃退して、有人星系四つを奪回する事に成功した。
同年第四期六一日(修正太陽暦一二月一日)、フリースユニオン=宇宙解放連盟軍は《リバティ=オブ=クリスマスプレゼント》、その名もクリスマスプレゼントに解放を―作戦を発令した。
今回は《ネオフリート》十個艦隊を率いたガニバサが主役となった。
合計五千万隻が参加した天文学的規模の作戦の中でもその最後にして最大のクライマックスとなったのが、ギャームリーグ軍に支配されていた太陽系を巡る攻防戦であった。
人類と宇宙文明発祥の地であり、莫大な歴史遺産に満ちたこの星系をクリスマスにまで回復する―その政治的精神的効果は確かに測り知れなかった。
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