竜に捧げる鎮魂歌[1-1]
王都、カリーナルは特に魔術の盛んな王国だ。
その広大な領地には魔術訓練の学院が所々にある。 その学院の寮、北の塔の一室に彼はいた。
窓際におかれているベッドに朝日が差し込み、その少年に起きる時間がきたかとを知らせる。
「・・・・ん」
ゆっくりと瞼を開き、美しいほどに真っ赤な瞳でぼんやりと天井を見つめていたオーリュは首をかしげた。何か夢を見ていた気がするのだが、さっぱり思いだせない。
「・・・・・・・・。」
何かもやもやした気持ちと眠気があいまって、オーリュは朝日に背を向けるように寝返りをうった。
まだ朝も早い。 しかし再び寝ようとして襲ってきた眠気はその瞬間に空の彼方へ吹っ飛んだ。 「・・・・・・は?」
しかしそこにあった『物』を見て、一瞬何がおきているのかがわからず、目を見開き、口をぽかん、と開けたままオーリュはピシリと固まった。 ・・・目の前に、天使のような寝顔の少年がいた。
肩までの長さであろう金髪が朝日にあたって神秘的に輝いている。
「・・・・・・っ!!!!!!????」
我にかえったオーリュは、超スピードで、ガバリと起き上がった。
「なっ!!!なっ・・・だ・・!!・・・・・なぁっ!!!!??」
何で!!??誰こいつ!!!
という言葉が声にならず、変な悲鳴のようになってしまった。
結構大きな声で叫んだのに自分の横ですぅすぅ寝ている少年はまったく起きる気配がない。
混乱している頭をどうにか落ち着かせ、とにかくオーリュは少年を起こさないように、静かにベッドをおりた。
そして、今度は頭の中で、もう一度思いかえす。 (だ、・・・誰だこいつ!!!) もちろん昨夜はいつも通り1人でベッドに入ったし、15歳の自分には、そっち系の趣味もまったくない。
身に覚えがない、まったくもってなかった。
と、いうことはこの少年は勝手に部屋に入ってきて勝手にベッドに潜りこんできた、ということになる。
しかし、何のために・・・? 頭が混乱したままベッドの脇に立って見ず知らずの金髪少年を凝視していたオーリュは、ドタドタと階段を上がる音に身体をびくん、と跳ねさせた。
その広大な領地には魔術訓練の学院が所々にある。 その学院の寮、北の塔の一室に彼はいた。
窓際におかれているベッドに朝日が差し込み、その少年に起きる時間がきたかとを知らせる。
「・・・・ん」
ゆっくりと瞼を開き、美しいほどに真っ赤な瞳でぼんやりと天井を見つめていたオーリュは首をかしげた。何か夢を見ていた気がするのだが、さっぱり思いだせない。
「・・・・・・・・。」
何かもやもやした気持ちと眠気があいまって、オーリュは朝日に背を向けるように寝返りをうった。
まだ朝も早い。 しかし再び寝ようとして襲ってきた眠気はその瞬間に空の彼方へ吹っ飛んだ。 「・・・・・・は?」
しかしそこにあった『物』を見て、一瞬何がおきているのかがわからず、目を見開き、口をぽかん、と開けたままオーリュはピシリと固まった。 ・・・目の前に、天使のような寝顔の少年がいた。
肩までの長さであろう金髪が朝日にあたって神秘的に輝いている。
「・・・・・・っ!!!!!!????」
我にかえったオーリュは、超スピードで、ガバリと起き上がった。
「なっ!!!なっ・・・だ・・!!・・・・・なぁっ!!!!??」
何で!!??誰こいつ!!!
という言葉が声にならず、変な悲鳴のようになってしまった。
結構大きな声で叫んだのに自分の横ですぅすぅ寝ている少年はまったく起きる気配がない。
混乱している頭をどうにか落ち着かせ、とにかくオーリュは少年を起こさないように、静かにベッドをおりた。
そして、今度は頭の中で、もう一度思いかえす。 (だ、・・・誰だこいつ!!!) もちろん昨夜はいつも通り1人でベッドに入ったし、15歳の自分には、そっち系の趣味もまったくない。
身に覚えがない、まったくもってなかった。
と、いうことはこの少年は勝手に部屋に入ってきて勝手にベッドに潜りこんできた、ということになる。
しかし、何のために・・・? 頭が混乱したままベッドの脇に立って見ず知らずの金髪少年を凝視していたオーリュは、ドタドタと階段を上がる音に身体をびくん、と跳ねさせた。
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