携帯小説!(PC版)

大地の景色

[233]  タクホ  2008-07-03投稿
地球の大地は緑と青に包まれていた

青い空の下で荒野のように大地は広がっていた

自分以外のすべてが広大に迫っていた

圧倒されそうなほど吹き抜ける風

その景色に人は立っていなかった

人々は大都会の真ん中でざわめいていた

うろうろと街を歩きまわっては滞りなく流されていた

人のいる景色に人は思うままに歩いてはいなかった

少し立ち止まってみた

すぐに隣の人にぶつかって止まることができなかった

僕は本当に自分の足で立って歩いているのだろうか

大地の上に立つには二本の足が必要だった

そして猿人は背筋を伸ばして前を見た

そのときから人は大地の景色の中にいた

飛べないことを知っていたから人は空の景色の中にはいなかった

ずっと歩き続けてきた今もずっと歩き続けるだろう

長い時間をかけて積み重ねられた人の足と大地との絆

青い空の下だけに人が立っていられたのだ

どんなに圧倒されそうになっても地面が支えてくれた

その景色に僕は立っていたかった

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