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恋、二度(ふたたび) 62

[149]  よしゆき  2008-07-04投稿
「そうやなここは使えそうや…」
俺の手を払いのけながら、涼平は小声て呟いた。
「何が使えるって」 俺達の会話が急に小さくなった事を、不審に思った香緒里さんが最後の言葉だけ聞こえたのか、涼平に詰め寄った。
「ち、ちゃうがな。今度、香緒里と二人で来ても良いなって…」 涼平はびびりながら、言い訳していた。 「まぁいいでしょう。夏希さんとの内緒話やから変な相談と違うでしょう」
そう言うと香緒里さんはスカイ・ダイビングを飲み干した。
「あっちは完全にかかあ天下やな」
と真愛の耳元で囁くと、
「香緒里、怒ったら怖いから…」
と言って、二人で笑った。
「ま・い…なんか言ったでしょう」
香緒里さんの剣幕に、真愛は肩をすくめることで答えとした。
「まぁいいわ。夏希さんが美味しいカクテル飲ませてくれたし、真愛が笑顔を見せてくれるから、許してあげる」
香緒里さんは、次に何を飲もうか考え始めた。
「真愛のおかげでよかったな」
俺は、涼平に同情した。
「ふんっ!」
涼平は鼻を鳴らすと、バドワイザーを飲み干した。

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