竜に捧げる鎮魂歌[1-終]
アンナは、ガクンッ、と後ろに仰け反る。
倒れるか、と思ったが、彼女はたたらを踏んで仰け反ったまま停止した。
「・・・・せ、・・・先生?」
まさか死んでないよな?と心の中で願いながらオーリュはアンナに話しかける。と、彼女の手がピクリと動き、その身体も元の位置に戻っていく。
「・・・・うん?」
気の抜けた返事をしたアンナにホッとして、オーリュは金髪少年を振り返った。・・・今のは、魔術か?
だが目で問いかけても少年は笑っているだけだ。
眉をひそめていると、後ろから声をかけられる。
中年教師の、アンナだ。 「オーリュ・ターウォ。何をぼけっとしているの。その子も連れて、さっさと下に降りてきなさい。」
「・・・・え?」
「早くするのですよ。」
そう言って、彼女は部屋を出ていった。
「・・・な・・・・・。」
オーリュは唖然とする。
アンナの口調が、もう先ほどと違っていた。
今から自分たちを罰するとはとても思えない。
「記憶変換。」
今まで頭に響いていた声が今度は耳から聞こえた。
それはアンナをあんな風にしたであろう人物の声だ。「彼女の記憶を一部消去し、変換したんだよ。」
話しているのはにこやかな顔をした金髪少年だった。
倒れるか、と思ったが、彼女はたたらを踏んで仰け反ったまま停止した。
「・・・・せ、・・・先生?」
まさか死んでないよな?と心の中で願いながらオーリュはアンナに話しかける。と、彼女の手がピクリと動き、その身体も元の位置に戻っていく。
「・・・・うん?」
気の抜けた返事をしたアンナにホッとして、オーリュは金髪少年を振り返った。・・・今のは、魔術か?
だが目で問いかけても少年は笑っているだけだ。
眉をひそめていると、後ろから声をかけられる。
中年教師の、アンナだ。 「オーリュ・ターウォ。何をぼけっとしているの。その子も連れて、さっさと下に降りてきなさい。」
「・・・・え?」
「早くするのですよ。」
そう言って、彼女は部屋を出ていった。
「・・・な・・・・・。」
オーリュは唖然とする。
アンナの口調が、もう先ほどと違っていた。
今から自分たちを罰するとはとても思えない。
「記憶変換。」
今まで頭に響いていた声が今度は耳から聞こえた。
それはアンナをあんな風にしたであろう人物の声だ。「彼女の記憶を一部消去し、変換したんだよ。」
話しているのはにこやかな顔をした金髪少年だった。
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