イヌ恋 ?
「む、無理だよ。俺、お金持ってないし、だいいち初対面の人同士がいきなり…。」
「私が全部やります!」
アカネはワン!と一回吠えた。
「せっかく生き長らえたんだから、アカネだってちゃんと生きる権利があります。」
「住田さん…。」
「茜でいいですよ。周助さん!」
「…本当にありがとう、茜ちゃん。でも気持ちだけで充分だよ。」
「そんな……。」
周助はアカネを抱き上げて、一礼すると公園から出て行った。
もう会えないかもしれない。
自分で言ったそんな一言が勝手に頭をよぎった。
だいたい両親に一度に他界され、家も失った若者が子犬を育てながら生活するには無理があると、茜には言いたいことが山ほどあったが、彼の後ろ姿には何も言葉をかけることが出来なかった。
「私が全部やります!」
アカネはワン!と一回吠えた。
「せっかく生き長らえたんだから、アカネだってちゃんと生きる権利があります。」
「住田さん…。」
「茜でいいですよ。周助さん!」
「…本当にありがとう、茜ちゃん。でも気持ちだけで充分だよ。」
「そんな……。」
周助はアカネを抱き上げて、一礼すると公園から出て行った。
もう会えないかもしれない。
自分で言ったそんな一言が勝手に頭をよぎった。
だいたい両親に一度に他界され、家も失った若者が子犬を育てながら生活するには無理があると、茜には言いたいことが山ほどあったが、彼の後ろ姿には何も言葉をかけることが出来なかった。
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