竜に捧げる鎮魂歌[2-2]
少し考えた後、オーリュは首を横にふった。
「・・・ないな。」
「だろうね。」
にこにこ笑ったままフィディルは続ける。
「その赤眼が、『選ばれし者』の証だ。」
オーリュはこの赤眼と、この少年が自分と一緒にいなければならない理由のどこがつながっているのかがさっぱり分からなかったが、好奇心に負けて聞き返してしまう。
「『選ばれし者』って・・・、さっきも言ってたな。」
なんだ、それは。
「この世界を支えている、5匹の竜の話しは君も知ってるだろう?」
「・・・あぁ、そんなの赤ん坊だって知ってるだろ。」「じゃあ、その5匹以外にもう1匹いる、6匹目の竜のことは?」
「・・・知らない。」
声は冷静だが、オーリュの表情が驚きにかわる。
6匹目の竜!?
「何故そんな存在がいるのかは不明で、6匹目のことを知ってる人間もごく一部しかいない。だけど分かるのは、その竜が世界を支えている5匹の竜より強く、世界が成立するのには絶対的に必要だということ。」それから・・・、とフィディルは、にっ、と笑ってこう言った。
「その竜の瞳が、血のように赤い『赤眼』だ、ということだよ。」
「・・・ないな。」
「だろうね。」
にこにこ笑ったままフィディルは続ける。
「その赤眼が、『選ばれし者』の証だ。」
オーリュはこの赤眼と、この少年が自分と一緒にいなければならない理由のどこがつながっているのかがさっぱり分からなかったが、好奇心に負けて聞き返してしまう。
「『選ばれし者』って・・・、さっきも言ってたな。」
なんだ、それは。
「この世界を支えている、5匹の竜の話しは君も知ってるだろう?」
「・・・あぁ、そんなの赤ん坊だって知ってるだろ。」「じゃあ、その5匹以外にもう1匹いる、6匹目の竜のことは?」
「・・・知らない。」
声は冷静だが、オーリュの表情が驚きにかわる。
6匹目の竜!?
「何故そんな存在がいるのかは不明で、6匹目のことを知ってる人間もごく一部しかいない。だけど分かるのは、その竜が世界を支えている5匹の竜より強く、世界が成立するのには絶対的に必要だということ。」それから・・・、とフィディルは、にっ、と笑ってこう言った。
「その竜の瞳が、血のように赤い『赤眼』だ、ということだよ。」
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