特徴 2
一美は口をパクパク動かしながら、震える手で窓の方を指さしている。
…?何て言った…?
キーン…。
耳鳴りのせいで声が聞こえなかった…。
それに、頭がグラングランしやがる。
…よく理解出来なかったが、窓の方に視線を向けた。
「…スゲェ!?初めてかまきり見たし!!」
一気にテンションが上がった。
自然が少なくなっている今、動物を…「渉!!早く逃がしてよ!」
んっ!やっとで一美のが聞こえた。
高い声が震えている。
今、言う事を聞かないとエライ目に遭だろう…。
あの声で叫ばれ…。
ズキッ。
耳が痛んだ…。
「わ、分かった!
じゃあな、かまきりよ-。」
がらりと窓を開け放った。
「……だめ…!!」
…え?
聞き慣れない声がし、後ろを振り返った。
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