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イヌ恋?

[137]  2008-07-08投稿
周助は自分の意識が遠退くのを感じた。
煙を吸い過ぎたらしい。

―まだ、中に。

動物たちが。

助けて。

母…さん。―\r





「ゥウウッ!!ワウワウ!!」

アカネが激しく鳴き喚く声に、周助は意識を取り戻した。

見ると、近所の人たちが自分を助け出してくれた直後だった。朝の火事ということもあり、近所は騒然となっていた。

目の前ではアカネが知らない男にゲージごと持って行かれようとしていた。

「……ぁ…やめっ!ゴホッ!」

(喉が、うまく声が。)

周助はゲージごとダンボールに箱詰めされるアカネを無理矢理、男から奪った。

「あ!キミ!」

急に雨が降り出してきたことは幸運だった。

声が少しは出せるようになっていた。


「アカネ……いい子にしてろ。」

周助には考えがあった。
アカネはショップの動物ではなく、預かっていただけだと、保健所の人に話すのだ。
アカネ一匹なら救える。

不甲斐なさに周助は涙が止まらなかったが、皮肉にも雨が涙を洗ってくれた。

「じゃあ一週間後に確認に来ますので。先ほどの犬の飼い主の方を紹介してください。」

「はい…。」

「事情も知らずすみませんでした。」

社交辞令で言ったことが分かりすぎるほど、感情の無い口調だった。

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