携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> しおり 【?】

しおり 【?】

[152]  胡蝶蘭  2008-07-08投稿
パニックに陥りそうな矢先、悟が拗ねたような口調で言った。
「ここ…この場所はな。俺が結婚しようと決めた奴と来ようときめてたんだよ。」
余りに思いもよらない言葉をもらい、私は目を見開いて悟の顔を穴が空きそうなほど見つめた。
「…なんだよ!!」
ぶっきらぼうな口調だが、明らかに照れ隠しな事がわかるくらいだった。
耳まで真っ赤になっている。
「だって、予想もしてなかったから…」
「予想されてたら困るんですけど。」
「そうだけど、すごくうれしいけど…でもあたしまだ大学生だし…」
「そんなこと、わかってるよ。」
そう言うと、悟は私の頭をぐしゃぐしゃっと撫でた。
「別に、今すぐ結婚しようって言ってる訳じゃないんだ。栞の大学のことだって就職のことだって、国家試験のことだって、俺はわかってるつもりだ。ただの決意表明だよ。」
涙が込み上げて、ぽろぽろと零れ落ちる。必死に止めようとすればするほど、私の頬を止めどなく流れていった。
「俺はもう、栞以外の女と恋はできない。したくないんだ。」
そう言って、悟は私の震える肩をしっかりと抱き締めた。
私は震える声で悟に尋ねた。
「川村…栞ってどうかな?」
「……最高。」

感想

感想はありません。

「 胡蝶蘭 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

新着小説作品

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス