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純・片想い?

[433]  沙那羅  2006-05-24投稿
―なんといっても恋というのは面倒なもので。そしてそれにハマったあたしも面倒なもので。そんな本当にあった純恋、お伝えします。

―4月―\r
「あー…今年の後輩サイアク」
「確かに」
「だいたい何が野球よ。つまんない。いっつも走ってばっかでさー」
「まぁまぁ」
そう、あたしの家は相当の野球嫌い。だから野球のことなんて全く無知識。
「だいたいサードって何?」
「えぇっ!?」
友達にひかれながらも窓の外の小鳥を見つめる。新しい教室、生徒に囲まれながらもだべってるあたしを見て呆れたのか先生が近づいてきた。
「おい、佐野」
「は?」
「さっきから小鳥と話してて楽しいか?」
生徒たちがクスクスと笑う。あたしはさっきまで話してた隣の席の友達のことを見た。先生が来たとたんにおとなしく勉強し始めていた。こんにゃろうと思いながらも
「はい、小鳥が可愛いなぁ〜と思って」
ますます笑うクラスメートたち。先生は苦笑い。
「小鳥もいいが、授業にも集中しなさい」
「はーい」
みんながちらちらと見る中で見向きもせず何かしているヤツがひとり。よく見ると話したことのない男子だった。なにをしているのか見れば額にシャー芯をさして頑張っている。
「……」
最初の出会いはこんな感じ。ある意味最悪な出会いだった。
それから席替えがあって、くじ引きだった。友達とは離れてしまいあたしは再び退屈な日々を送ることとなった。はずだった。その日の給食の時間にあたしは席をくっつけながら牛乳を飲んでいた。前の席は案の定あのシャー芯男だった。
「……」
黙ってるのはあたしと彼だけ。ワイワイ話す中で2人だけの沈黙も辛いのであたしは一応話しかけてみた。
「……ねっ、ねぇどこ小?」
「……あン?」
「だっだから小学校!!古い話でゴメン…」
「あぁ、お前知ってんだろ?」
「はい?」
「あ?だいたい同じ学校だろうが」
「……!?うそぉっ」
「本当だよっ!覚えて…ねぇの??」
「まっ…全く」
「はぁ……俺は知ってたよ。お前が転校してきた時から」
「えっ…そなの?ごめんなさい……」
なんかそういう事を言われたのは初めてであたしは持ってた牛乳を飛ばしてしまった。
「うわっ!!」
「ごめっ……」
慌てて机を拭く。
「平気。お前こそ大丈夫?濡れてない?」
「はっ…?ぁぁ…うん」
だいたい女の心配をこの年の男がするなんて珍しい奴だと思って念の為聞いてみた。
「…名前は?」
「河野下 涼…」
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