携帯小説!(PC版)

鉄棒

[158]  タクホ  2008-07-10投稿
小学校の帰り道

一人で帰った放課後

クラスのみんなは楽しく遊んでいた

元気な体があれば何だってできる気がした

みんなが回れない鉄棒ですらできる気がした

クラスでは鉄棒を回れるやつはヒーローだった

体育すら出ない病弱な僕にはできそうになかった

だから一人で帰っていたのだ

家に帰ればテレビのお笑い芸人に夢中だった

おもしろかったコントは次の日にみんなにやって見せた

だけど今時の小学生は笑い一つこぼしやしない

また一人で帰った放課後

クラスのみんなは笑いながら遊んでいた

母さんは、動き回らないと病気は治らないと言っていた

今はまた友達の輪から外れてみんなを見つめていた

それはやっぱり辛いのだ

何かに突き動かされた僕は駆け出していた

みんなの輪に混じって鉄棒を回った

うまくは回れなかったけど

滑稽な僕をみんなは笑ってくれた

もう一人で帰ることはなかった

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