ラーメンWar9
RA=MEN?
まんまじゃねえか―\r
情報員の男は一三雄大から受け取った俺のラーメンに魅入られた様子で、
『これが―世界を支配する力』
回りの仲間達にそれを掲げて見せた。
『わが大英帝国はこれで再び超大国として歴史に君臨する!』
情報員にしてはぺらぺらと良くしゃべるな―\r
そう言いたげな顔を察したのか、ヤツはソファーに拘束されたままの哀れな俺に近付き、
『今の話は口外無用に願いたい』
さげずむ様な笑みを浮かべながら、男は俺の頭に小型の22口径拳銃を冷たく当てて来た!
『だが君は誘惑には勝てないな―だから私が秘密を守る苦労を無くしてやろう』
くそっ
やっぱりこうなるのかよ―\r
『ちょ―ちょっと待って下さい』
だが、一三雄大がおずおずと制止にかかった。
『殺さないと約束したじゃないですか』
あからさまな不服の情を、情報員の男は浮かべた。
しかし彼はそれを言葉にはせず、即座に仲間に目配せをすると―\r
女情報員がテーブルに小さな皮袋をぼんと置いた。
『受け取れ―君への報酬だ』
一三雄大は恐る恐るそれを持ち上げ中身を調べて見た。
『こ、これは―これだけ―ですか?』
じゃらじゃらとテーブルに開けられた《報酬》とは―\r
誰かの肖像が描かれた古めかしいコインだった。
雄大の言う通り、大した数は無いみたいだ。
『君は《裏切者のユダ》だ』
皮肉気たっぷりに、男は解説を始めた。
『そんなヤツにはデナリウス銀貨30枚で十分だろう?』
仲間の情報員達はそれを聞いて笑いころげた。
『だ、だから言ったんだ!こんなヤツらを信用するなと』
ソファーをきしませながら、俺はわめいた。
一三雄大は、意気消沈してその巨体を床にへたりこませてしまった。
『だが』
今度は男は、22口径の照準をうなだれたヤツの頭に据えて言い放った。
『その銀貨はあの世で使ってもらおう―冥土の土産だ』
再び仲間どもの追従笑いが続き、男が引金に指をかけるのを最早止める事が出来ないかと思われた。
だが俺はふと気付いた。
ソファーのすぐ下に転がっている《ユカリちゃん》の巫女姿を!
先ほどからの騒ぎでテーブルにあったのがここまで飛ばされていたのだ。
まんまじゃねえか―\r
情報員の男は一三雄大から受け取った俺のラーメンに魅入られた様子で、
『これが―世界を支配する力』
回りの仲間達にそれを掲げて見せた。
『わが大英帝国はこれで再び超大国として歴史に君臨する!』
情報員にしてはぺらぺらと良くしゃべるな―\r
そう言いたげな顔を察したのか、ヤツはソファーに拘束されたままの哀れな俺に近付き、
『今の話は口外無用に願いたい』
さげずむ様な笑みを浮かべながら、男は俺の頭に小型の22口径拳銃を冷たく当てて来た!
『だが君は誘惑には勝てないな―だから私が秘密を守る苦労を無くしてやろう』
くそっ
やっぱりこうなるのかよ―\r
『ちょ―ちょっと待って下さい』
だが、一三雄大がおずおずと制止にかかった。
『殺さないと約束したじゃないですか』
あからさまな不服の情を、情報員の男は浮かべた。
しかし彼はそれを言葉にはせず、即座に仲間に目配せをすると―\r
女情報員がテーブルに小さな皮袋をぼんと置いた。
『受け取れ―君への報酬だ』
一三雄大は恐る恐るそれを持ち上げ中身を調べて見た。
『こ、これは―これだけ―ですか?』
じゃらじゃらとテーブルに開けられた《報酬》とは―\r
誰かの肖像が描かれた古めかしいコインだった。
雄大の言う通り、大した数は無いみたいだ。
『君は《裏切者のユダ》だ』
皮肉気たっぷりに、男は解説を始めた。
『そんなヤツにはデナリウス銀貨30枚で十分だろう?』
仲間の情報員達はそれを聞いて笑いころげた。
『だ、だから言ったんだ!こんなヤツらを信用するなと』
ソファーをきしませながら、俺はわめいた。
一三雄大は、意気消沈してその巨体を床にへたりこませてしまった。
『だが』
今度は男は、22口径の照準をうなだれたヤツの頭に据えて言い放った。
『その銀貨はあの世で使ってもらおう―冥土の土産だ』
再び仲間どもの追従笑いが続き、男が引金に指をかけるのを最早止める事が出来ないかと思われた。
だが俺はふと気付いた。
ソファーのすぐ下に転がっている《ユカリちゃん》の巫女姿を!
先ほどからの騒ぎでテーブルにあったのがここまで飛ばされていたのだ。
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