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良子…二股の恋?

[394]  ぐうりんぼ  2008-07-13投稿
「この男、かなりの自信家だね」

私は由美への森山の強い思いに関心するばかり。

この時…、

????…♪

森山のケータイに着信音が鳴った。

「もしもし」

「…」

返事が無い。

「森山ですけど」

「…」

まだ返事が無い。

しかし、森山は直感で分かった。

「お前だろう?」


「…うん」

「由美だね?」

私の問いに森山はケータイを手で押さえて、

「ああ」

無言で私はうなづく。

電話に出る森山。

「何だよ?」

「ゴメンね心配かけちゃって」

「ゴメンねじゃねえよ、心配かけやがって!」

「本当にゴメン」

「お前、嘉村秋人ってヤツと同棲してんのか?」

「何も聞かないで」

「正直に言えよ!」

「森山!」

興奮する森山を私はなだめた。


「悪いけど拓也、もう…私と別れて」

「いきなり、それかよ?
別れろって、どう言う事だ?」

「今までの関係を無かった事にしたいの」

憮然とした表情になる森山。

「キチンとした話し合いもしないで、別れろなんて俺がそれで納得すると思ってるの?」

「じゃあ、どうすればイイ?」

「どこかで会おうぜ。場所や日にちはお前の方で決めても構わないからよ」

「分かった。後から折り返し電話するから」

「来る時はよ、お前の同棲相手を連れて来い。絶対にだぞ」

「…」

ガチャ…。

電話は切れた。

「アキトとか言う男と会うの?」

「話し付けるから」

「気を付けなよ、その男…相当なワルらしいから」

「どうせ、大した事ねえヤツだろう?」

「昴大学では名の知れた武闘派…って言ったらどうする?」

「上等じゃん。俺だって、喧嘩に自信あるからよ」



つづく

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