携帯小説!(PC版)

灰色の勲章

[110]  タクホ  2008-07-13投稿
誰かが僕を評価した

僕のことをほめてくれた

認めてくれたのだ

僕の存在価値を

他の誰でもない僕だけにスポットライトを当ててくれた

驚くほど多くの人に祝福された気になった

にぎわっている人々の話題は僕のことで持ちきりだ

これほど多くの人が僕を認めてくれたことがあっただろうか

そんな景色の中心にいるのは他ならぬ僕だ

僕に金色に光る勲章が手渡された

にぎわっていた人々の視線はみな勲章に注がれた

あれほどたくさんの人が僕を見ていたのに

他の何でもない勲章だけにスポットライトを当てていた

驚くほど多くの人に祝福された気になってただけなのか

そんな景色の中心に僕はいなかった

僕の存在価値はどこへ行ったのだろう

この勲章はいったい何なのだろう

本当に価値のあるのは僕と勲章のどちらなのだろう



僕は勲章を燃やした

灰色の勲章を握りつぶした僕にはほんのわずかな価値が残った

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