余 1
カリカリカリ。
もうすぐ…もうすぐで解ける…。
フフ…ふははは。
「お-い!琢磨ぁ!聞こえてんのか!?」
ガシャーン!
ドンドンドン!
辺りにガラスが割れる音が響く。
パンッ!
僕は慌てて本を閉じ、父の元へと向かった。
「ご、ごめんなさい。上に居たので…聞こえな「いいからタバコと酒買ってこいよ!!」
ガンッ!
財布が額に直撃し、頭がぐらついた。
は、はい。
ぐらつく頭を抱えながら、店へと走った。
店に要るおばちゃんは、このことをよく知っている。
自分にはどうする事も出来ない…せめて商品を提供するだけだ…と。
いつものやつを売ってくれた。
この日はオマケがついていた。
真っ白な小さいタオル。
「ありがとうございます。オマケ何てつけてもらって…。」
「いや、アンタの額から血が流れてるもんでねぇ…。」
え…?
額に手をやるとピチャリと暖かい液体を感じた。
感想
感想はありません。