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恋、二度(ふたたび) 122

[140]  よしゆき  2008-07-15投稿
私達は店長に礼を言って、店を出た。まだ九時を回ったところだから、余裕で電車があったが、夏希くんは私の事を考えてタクシーで帰る事にした。
そういう気遣いが、私にはとっても嬉しいの…
私は酔った振りをして、夏希くんの胸に顔を埋めて甘えていた。 夏希くんは黙って、私の髪を撫でていた。 私の髪は細くて長くてさらさらしているので、夏希くんはよく私の髪で遊ぶの…

「涼平と香緒里さんはどうやって行くんやろ」
「香緒里にメール…してみようか…?」
私は顔をあげて夏希くんに聞いた。
「そうやな…いや後で涼平に電話してみるわ…」
「どうして…?」
「もう少しこうしていたい…」
「もう…」
私は夏希くんの胸に、再び顔を埋めて甘えた。夏希くんも愛しそうに、私の髪を撫でていた。
結局、家に着くまでの一時間弱の間、私達はずっとそうしていた。私達は幸せだったけど、運転手さんは私達のことが苦々しかったみたい…

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