良子…ファイナル?
何故か、声が出ない!
何度も何度も大声で呼び掛けるが…!
声が出ないのだ。
更に奇妙な事に、前へ行こうとしても、目には見えない大きな壁に行く手を阻まれて進めない。
いったいこれは!?
理由が分からず、呆然と立ち尽くす良子。
目には見えない壁の向こうでは2人の殴り合い、掴み合いの激しい喧嘩が続いていた。
狂ったように格闘する拓也とアキトに良子は壁を叩きながら叫び続けるが、全く声にならない。
そこへ由美が良子の側へ歩み寄って来た。
クールな目で良子に話しかける。
「邪魔はしないでよね。アキトと拓也は、この私の為に命を掛けて戦っているんだから。
つまらない喧嘩じゃない、私への愛を誓う神聖な格闘技なんだよ」
「!」
良子は激しい怒りの目を由美に向けた。
由美は悪魔のようなクールな目で良子を見下している。
良子は由美に話しかけようとするが、やはり声は出ない!
激しい格闘の末、アキトの方が圧倒的な有利利になっていた。
隠し持っていたナイフで拓也の膝を切り付けたアキト。
拓也が怯む。
アキトは正面から拓也の顔面を蹴り上げた。
そして、何か怒鳴り散らかした後で、ナイフで拓也の腹部を突き刺した!
拓也の断末魔の叫び声が響く。
「たくやーッ!」
叫ぶ良子。
勿論、声は出ない。
何度もナイフを刺すアキト。
血まみれの拓也はその場に倒れ込んだ。
良子は成す術が無く、ただ呆然と立ち尽くすばかり。
あまりの惨状に思わず目を背けた。
すると!
「良子、助けてくれーッ! 良子ォーッ!」
と言う声が良子の耳に飛び込んだ。
パッと目を向けると、拓也が苦痛な表情で自分の方に視線を向けている姿が飛び込んだ。
良子は壁に体を押し付けて、食い入るように拓也を見つめた。
拓也は這うようにして、良子の方にゆっくりと近付いて来る。
…が!
拓也の背中に足を乗せたアキトは手に持っている細く長く鋭利な鉄の棒で一気に突き刺した!
良子は叫んだ!
─拓也! 拓也!
たくやァ!─
つづく
何度も何度も大声で呼び掛けるが…!
声が出ないのだ。
更に奇妙な事に、前へ行こうとしても、目には見えない大きな壁に行く手を阻まれて進めない。
いったいこれは!?
理由が分からず、呆然と立ち尽くす良子。
目には見えない壁の向こうでは2人の殴り合い、掴み合いの激しい喧嘩が続いていた。
狂ったように格闘する拓也とアキトに良子は壁を叩きながら叫び続けるが、全く声にならない。
そこへ由美が良子の側へ歩み寄って来た。
クールな目で良子に話しかける。
「邪魔はしないでよね。アキトと拓也は、この私の為に命を掛けて戦っているんだから。
つまらない喧嘩じゃない、私への愛を誓う神聖な格闘技なんだよ」
「!」
良子は激しい怒りの目を由美に向けた。
由美は悪魔のようなクールな目で良子を見下している。
良子は由美に話しかけようとするが、やはり声は出ない!
激しい格闘の末、アキトの方が圧倒的な有利利になっていた。
隠し持っていたナイフで拓也の膝を切り付けたアキト。
拓也が怯む。
アキトは正面から拓也の顔面を蹴り上げた。
そして、何か怒鳴り散らかした後で、ナイフで拓也の腹部を突き刺した!
拓也の断末魔の叫び声が響く。
「たくやーッ!」
叫ぶ良子。
勿論、声は出ない。
何度もナイフを刺すアキト。
血まみれの拓也はその場に倒れ込んだ。
良子は成す術が無く、ただ呆然と立ち尽くすばかり。
あまりの惨状に思わず目を背けた。
すると!
「良子、助けてくれーッ! 良子ォーッ!」
と言う声が良子の耳に飛び込んだ。
パッと目を向けると、拓也が苦痛な表情で自分の方に視線を向けている姿が飛び込んだ。
良子は壁に体を押し付けて、食い入るように拓也を見つめた。
拓也は這うようにして、良子の方にゆっくりと近付いて来る。
…が!
拓也の背中に足を乗せたアキトは手に持っている細く長く鋭利な鉄の棒で一気に突き刺した!
良子は叫んだ!
─拓也! 拓也!
たくやァ!─
つづく
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