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虹かけ晴れる日の前に 4

[383]  神様の親戚  2008-07-19投稿

翔「うそだろ…同姓同名!?いや、有り得ない…」

健太「あ!違うぜ?清水明日香(あすか)じゃなくて、清水明香(あきか)だから!!」

翔「あ、そうなんだ!…でも似過ぎだろ…」

健太「…まぁな」

翔「それでお前…俺をここに連れてきたくなかったのか…」

健太「……なぁ…どうしても翔は彼女の事忘れられないのか?」

翔「……」

健太「また、翔と馬鹿やったりしてぇからさぁ…俺。だから…」

翔「…」

健太「立ち直ったらでいいから、また遊ぼうぜ!!」




翔「…入れてくれん?」




健太「何に?」

翔「ここのサークルにだよ。」

健太「は!?だって…あの子には悪いけど…あんな名前似てたら、嫌でも思いだしちゃうだろ?」

翔「その方がいいだろ…また健太と笑って遊ぶには…」

健太「……」



翔「悪いけど俺は忘れるつもりはねぇ…大好きだから…。でも健太とは、また馬鹿やりてぇ…」








その日

部室で俺はサークルの皆に紹介された。

健太「えっと俺の友達の緒方翔です。今日から入るみたいなんで、仲良くしてやってください!」

翔「よろしくです。」








皆、俺の事を歓迎してくれた…。








でも…



紗衣「さっきはどうも!えっと私ともう一人のマネージャー紹介するね。この子は明香!」

明香「……。」


翔「…よろしく。」




そのまま明香はグラウンドに戻って行ってしまった…。







翔「なぁ…明香って子って人見知りなん?」




紗衣「……うんっ…ていうかね…」



翔「ん?」





健太「言ってなかったけど…明香ちゃん、声が出せないんだ。」



翔「え!?そうなん?」






(そっかぁ…)










俺はグラウンドに戻って行った彼女を見ていた…。




何となくだけど…



サッカーの試合を静かに見ている明香ちゃんの目が…






明日香と重なった…。





つづく

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