ある囚人
一人目の死刑囚は
笑いながら死んでいった。
二人目の死刑囚は
泣きながら死んでいった。
三人目の死刑囚は
空をみつめ、なにかを考えるように死んでいった。
四人目の死刑囚は
最後まで抵抗しわめきながら死んでいった。
ある死刑囚は考えていた。どの死刑囚が一番幸せだったのだろうと。
一人目は何故笑えたのだろう。死に対する恐怖からなのか。だとしたらこいつは幸せではないのかもしれない。
二人目は泣いていた。過去に後悔があるのか。それとも罪に対しての償いか。のこしていく者達への別れの寂しさからか。だとしたら幸せだったかもしれない。
三人目も二人目にちかい。ただ死をうけいれているようにもみえた。
四人目は強欲。これはみっともないな。世間様にわるい。
ふっもっと良い死に方をしないとな。
五人目の囚人は色々考えながら、くすりと笑って死んだ。
感想
感想はありません。