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Ticket ?

[229]  あいな  2008-07-21投稿
輝く貴方。
まるで宝箱を覗いているみたい。
私もその中に入ってみたいな。

〜Ticket?〜


小さなホームに降りた。

一緒に降りたのは、可愛らしいお祖母ちゃんと学生カップルだけ。


(ふーん。あんまり降りないんだ、この駅。)


何て思いながら、両想い切符にハンコを押してもらった。

何にもないこの駅。
なんだか宝物がある予感。


細い道をのんびり歩いていると、突然強い光が目に入ってきた。

その場所に目を向けると、一人の男がいた。
透き通るような雰囲気と独特なオーラを放っている。

よく見ると彼の手には濡れたビー玉が沢山あった。
眩しかったのはどうやらそれのようだ。


「あ、ごめんなさい。眩しかったかな。」


『だ、大丈夫ですっっ』

スーッと入ってくる声に、少しドキッとしてしまった。

「1つ。」

『え?』

「1ついりますか?ビー玉。」


『……あっはい!いただきますっ』

何故か緊張気味の私に、何故かビー玉を1つ差し出してきた。

「これ、1番のお気に入りなんです。君に似合いそうだ。」

もらったビー玉は他のより少し小さくて、藍色のシンプルなものだった。

『ありがとう、ございます。』

「どういたしまして。」


少しはにかんだ彼は子供みたいで、またドキッとしてしまった。


(ヤ、ヤバイな。…よし!!!



逃 げ よ う !!!)


『じゃ、じゃあ。』

「急いでいるんですか?」

『あぁーっと。は、はいっ』

「そうですか。じゃあ、また。」

『は、はぁ。』

私は少し戸惑った。


“また”


その言葉に、再びドキッとしてしまった。




“また”


貴方にあと何回言ってもらえるかなぁ。


NEXT...

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