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夢支配人〜正夢?〜

[951]  栗乃  2006-05-27投稿


この子は、夢を見た。


      そして戻ってこなかった……。
 

               夢支配人のせいで……。


正夢〜?〜


「変な夢……」

呟いたのは橋村弓。中学二年生のバレー部。
今日、彼女は変な夢を見た。


『ねぇねぇ、死んで?』
不思議な声に弓は必死にこたえる。

「なんで……? 私に死ぬ理由は無い!」
『自分から死のうとしないなら殺してあげる』
「殺すなんてふざけた事を言わないで! 変よ」
『だったらメニューは”正夢”ね……』

「待って! 理由を教えて!」

『ふふふ……。それはね」


そこで夢は途切れる。
弓は、朝から変な気分で学校へ向かった。



「意味わかんない」

朝から考えても判らない問題にぶつかっている。
こんな夢をハッキリ覚えているのも初めてだ。

『ねぇねぇ、死んで?』
『メニューは”正夢”ね……』

あの子が言っている事自体判らない。

「ゆーみ! 何考えてんの!?」

声がして抱きついてきた少女。
少女は三村のり。弓の大親友だ。

「変な夢見ちゃって」
「マジ〜? 変な夢ってどんな夢!!?」

のりはメルヘンチックな少女。
弓の話に興味を持っている。

「なんか女の子が『ねぇねぇ、死んで?』とか『メニューは正夢』とか……」
「不気味〜!!! でもさ、気にしないほうが良いよ!」

のりの言葉に安心した弓は笑顔で言った。

「そうだよね! 夢、夢だよ〜〜!!!」

その話の後、弓はその夢を忘れてしまった。




『馬鹿ね……。明日から恐怖を味わってもらうわ』
その様子を夢の中で『今日のメニューは正夢』など言った少女が見ていた。

続く

感想

  • 1197: よくある話にも思えるけど、そこをいかに人と違う風に書くかが力量の差だと思います(^-^)私は好きですよ、この描写。 [2011-01-16]
  • 1207: こんな、駄作読んでもらって有難うございます! [2011-01-16]
  • 1213: プロローグから楽しみにしてたので本当に嬉しいです(-^〇^-) [2011-01-16]
  • 1217: 感想欄でプロローグがあると知りました。時間が経ちすぎて、上手なのに勿体無い。続けて載せて欲しいなぁ。続き期待してますね。 [2011-01-16]

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