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僕は君の未来を永遠(トワ)に。<49>

[377]  麻呂  2008-07-22投稿

彼女と先週行った、カジュアルイタリアンの店で食事をする事にした。


どうやら、ここの店の気取らないアットホームな雰囲気が、

僕達の程好く親しい友人関係にはピッタリらしい。



『未來、ごめんね。なんか、無理に言って付き合わせちゃったかな?』


店員に案内された席に着くなり、彼女にそう言われた僕。


だから焦ってとっさにこう答えたんだ。

『そんな事ないよ。僕もユキちゃんの手術が大成功だったと聞いて、凄く嬉しかったし‥。』


『嬉しかった‥し???』


あ〜もうっ!!何て言っていいのか分からない!!


彼女に誤解されるのだけは嫌だ!!





『だから‥その‥‥僕も君に会いたかったんだ。』


言ってしまった。


パートナーのいる彼女に思わず言ってしまった。


早く話題を変えないと!!





『本当?!ならよかった!!』





僕の考えすぎか。


彼女が直ぐに何時もの笑顔に戻ったから、僕は内心ほっとした。


けど―\r


どうして彼女は、そう言ったのだろう。

よく考えてみたら、僕があまり楽しそうじゃない顔をしていたから、


彼女に気を遣わせてしまったんだって事に気付いた。


僕は感情を直ぐ表に出したりしない方なのだが、


この時ばかりは、彼女に気を遣わせてしまった事に、


僕は心の中で反省していた。


そして―\r


それ程、僕は彼女といる時はリラックスして、素のままでいられるって事なのだと自覚した。


だから―\r


別に“楽しくない”からじゃない。


だってユキちゃんの手術は大成功した訳だし。


理由を探せば、それはもっと別な所にあったんだ。


僕の―\r


もっともっと心の奥深い所にね。


けれど―\r


今此処でその理由を彼女に言ってどうなるというのだろう。

単なる自己満足になるだけなら、無理に打ち明けて気まずくなるよりは、今のままの親しい“友人関係”をキープしておきたかった。


それでよかった筈じゃないか―\r


オーディション会場で彼女と十七年ぶりに再会した時だって、


それでよかった筈だった―\r


初恋のヒトは―\r


過去に好きだったヒト―\r


今はただ―\r


それを受け入れなくては―

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