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旅路

[210]  一月  2008-07-23投稿
夢の続きは果てもなく
夜空の光導いて
朽ちかけた杖をつきながら
未来への出口を探している

照りだす朝日眩しくて
僕の瞳を焼き尽くす
黒く穴の空いた僕の目は
月を探して涙する


どこまで行けば
どれだけ傷付けば
ささやかな安息を
得られるのでしょうか

闇は果てなく
光は遠く
人の温もりは忘れたままで

いつか
差し出されたその手を
払い除けてここまで来た
独りがこんなに辛いなんて
想像もしなかったから

募るのは後悔ばかり
僕はどれほど愚かしいの
この世で一番憎しい人は
他の誰でもなく自分自身


涙の欠片
夜を照らして
優しい光で世界を包む

醜い僕のこの姿さえ
厭いもせずに
そっと隠した


独り荒野で
永遠の夜を望み
朝日から逃げては
見つかって
焼き付けられて

月明かりの下で
唯一息ができた
慢性化した悲しみの中で
知らぬ間に涙は枯渇した


温もりを望み
光を拒んだ
矛盾する僕に
世界は冷たい

この旅路を行けば
いつか逢えるだろうか
このかじかんだ手を
そっと繋いでくれる人

今はまだ
叶うはずもない願い
漠然と夜空を見上げてみる
道は果てなく
月は遠く
空っぽの目は
闇を宿して

こんな僕に
光の下を
歩く権利など
あるのだろうか…

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