桜坂高校九話
「あ、そこの花屋で俺が花を買ってくるよ」
そう山田が言うと同時に皆の金を持って走り出した。
「……大丈夫なのか?」
浅川はぽつりと言った。しかし、皆もその事を考えているだろう…なぜなら…
「山田君、どんな花を選ぶんですかね……」
やや不安そうに室長が俺を見ながら言ったが、そんな事を言われても俺が分かるはずもなく、ただ不安だけが頭を支配していた。
「おまたせ!!ばっちり買ってきたぞ!」
「………何の花を買ったんだ?」
山田は自信ありげに笑った。
「お楽しみだよ」
そう言って綺麗にラッピングされたブーケの花を見ようとしていた俺達は山田の手で阻まれたのであった。
夜桜の家
「コホッコホッ…ごめんね、心配かけて…お見舞いなんてよかったのに………」
夜桜は申し訳なさそうに上半身を布団から起こした。
「夜桜、これ…部屋にでも飾ってよ」
山田はそう言うと、さっき買った花を夜桜に渡した。
「コホッコホッ…ありがとう…山田く……」
ぴたりと夜桜が手を止めて、花を凝視していた。俺達は急いで山田が渡した花を見た…その花は…
「き……菊の…花…?」
やや青ざめた顔で室長が言った。
「……しかも、黒いリボンか……」
浅川は呆れたように言った。
「山田!お前なんて花を見舞いに持って来たんだ!!」
「何だか良さそうだったから」
「………この馬鹿!!見舞いに仏様に供えるような花を持ってくる馬鹿がいるか!…いるな…馬鹿がここに……はぁ」
俺は溜め息をついた。そして夜桜に謝った。
その声に我に帰った夜桜は苦笑いをしながら花を受け取った。
そうして、見舞いと言う名の嫌がらせをして俺達は帰って行った………。
そう山田が言うと同時に皆の金を持って走り出した。
「……大丈夫なのか?」
浅川はぽつりと言った。しかし、皆もその事を考えているだろう…なぜなら…
「山田君、どんな花を選ぶんですかね……」
やや不安そうに室長が俺を見ながら言ったが、そんな事を言われても俺が分かるはずもなく、ただ不安だけが頭を支配していた。
「おまたせ!!ばっちり買ってきたぞ!」
「………何の花を買ったんだ?」
山田は自信ありげに笑った。
「お楽しみだよ」
そう言って綺麗にラッピングされたブーケの花を見ようとしていた俺達は山田の手で阻まれたのであった。
夜桜の家
「コホッコホッ…ごめんね、心配かけて…お見舞いなんてよかったのに………」
夜桜は申し訳なさそうに上半身を布団から起こした。
「夜桜、これ…部屋にでも飾ってよ」
山田はそう言うと、さっき買った花を夜桜に渡した。
「コホッコホッ…ありがとう…山田く……」
ぴたりと夜桜が手を止めて、花を凝視していた。俺達は急いで山田が渡した花を見た…その花は…
「き……菊の…花…?」
やや青ざめた顔で室長が言った。
「……しかも、黒いリボンか……」
浅川は呆れたように言った。
「山田!お前なんて花を見舞いに持って来たんだ!!」
「何だか良さそうだったから」
「………この馬鹿!!見舞いに仏様に供えるような花を持ってくる馬鹿がいるか!…いるな…馬鹿がここに……はぁ」
俺は溜め息をついた。そして夜桜に謝った。
その声に我に帰った夜桜は苦笑いをしながら花を受け取った。
そうして、見舞いと言う名の嫌がらせをして俺達は帰って行った………。
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