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Ticket ?

[186]  あいな  2008-07-24投稿
藍色のビー玉。
このビー玉に、貴方はどんな想いを込めていたの?


〜Ticket?〜


少し名残惜しかったが、電車に乗って地元へと帰る。
自宅に着くまで私はずっと、彼のことを考えていた。

『ビー玉…かぁ。』

何となく呟く。


『あ、名前…。』

今更名前を聞き忘れたと気づいた。

(まぁでも、また会うからいっか。)

なんて少し余裕な自分がいる。

思えばビー玉なんて手にしたのは、いつぶりだろうか。
かなり久しぶりなことは確か。

誰かに惹かれるのも、かなり久しぶりかもしれない。

藍色のビー玉を見て、少しニヤける自分が気持ち悪い。
けど、ちょっぴり幸せを感じていた。



彼と偶然出会って数週間。
今のところ“また”は起こっていない。

(もしかしたら夢だったのかも。)

何て考えも、藍色のビー玉が現実だったと教えてくれる。


そんなある日。
駅のホームに彼を見た。


…気がした。


私の乗っている特急の電車が通過してしまった駅だった。

次の停車駅を降り、急いで逆戻りする各停の電車に乗った。

ゆっくりゆっくり、彼に近づいている。
その感覚が何だか嬉しかった。


『この駅だ。』


何故か分かっていた。
貴方がいる駅はここしかない。

降り立ったのは、やっぱりあの駅だった。


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