バスターズ!・第三十四話「ギリギリ」
出口を見つけたのはよかったが、そこに行くには一つだけ障害があった。
(ナースステーションか・・・)
出口までの通路にある十字路の一角がナースステーションになっている。龍一は壁に張りつく様にして十字路に近づいた。
(何とかやりすごさないと・・・)
ナースステーションをこっそりのぞき見ると夜勤の看護婦が二人、椅子に座っているのがわかる。
「ねぇ、聞いた?」
「うん、あの301号室の患者でしょ?」
どうやら雑談をしているようだ。
(気付くなよ・・・)
龍一は看護婦の視界に入らないよう、カウンターの前を低い姿勢で進もうとした。
が・・・
「やっぱり、殺してるんじゃないかしら・・・こわいわねぇ〜。」
(!?)
トッ
カウンターごしに聞こえた『殺してる』の言葉に思わず反応し、龍一は物音をたててしまった。
「あら、何かしら?」
(しまった・・・!)
体が岩のように硬直する。「ちょっと、あなた見てきてよ。」
「え〜あたし〜?」
片方の看護婦はしぶしぶ椅子から立ち上がり、カウンターへ歩き始めた。
(やばいっ!見つかる!)近くに隠れられそうな物を探すが、そんな物は無い。逃げようにも、今から走ったところで確実に見つかるだろう。
カツッ、カツッ、カツッ・・・
看護婦はカウンターまで歩み寄って来た。
(だめか・・・!?)
なすすべもなく、万事休すかと思われた・・・その時。
「あ、ナースコール光ってる。」
「え?」
カウンターの裏にいる龍一を見つける寸前、カウンターまで来た看護婦はもう一人の看護婦の方へ振り向いた。
「あのお爺ちゃんのとこだわ。行きましょ!」
「あ、ちょっと、待ってよ!」
二人の看護婦は足早にナースステーションを去っていった。
(ナースステーションか・・・)
出口までの通路にある十字路の一角がナースステーションになっている。龍一は壁に張りつく様にして十字路に近づいた。
(何とかやりすごさないと・・・)
ナースステーションをこっそりのぞき見ると夜勤の看護婦が二人、椅子に座っているのがわかる。
「ねぇ、聞いた?」
「うん、あの301号室の患者でしょ?」
どうやら雑談をしているようだ。
(気付くなよ・・・)
龍一は看護婦の視界に入らないよう、カウンターの前を低い姿勢で進もうとした。
が・・・
「やっぱり、殺してるんじゃないかしら・・・こわいわねぇ〜。」
(!?)
トッ
カウンターごしに聞こえた『殺してる』の言葉に思わず反応し、龍一は物音をたててしまった。
「あら、何かしら?」
(しまった・・・!)
体が岩のように硬直する。「ちょっと、あなた見てきてよ。」
「え〜あたし〜?」
片方の看護婦はしぶしぶ椅子から立ち上がり、カウンターへ歩き始めた。
(やばいっ!見つかる!)近くに隠れられそうな物を探すが、そんな物は無い。逃げようにも、今から走ったところで確実に見つかるだろう。
カツッ、カツッ、カツッ・・・
看護婦はカウンターまで歩み寄って来た。
(だめか・・・!?)
なすすべもなく、万事休すかと思われた・・・その時。
「あ、ナースコール光ってる。」
「え?」
カウンターの裏にいる龍一を見つける寸前、カウンターまで来た看護婦はもう一人の看護婦の方へ振り向いた。
「あのお爺ちゃんのとこだわ。行きましょ!」
「あ、ちょっと、待ってよ!」
二人の看護婦は足早にナースステーションを去っていった。
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