Ticket?
まるで夢の続きみたい。
心地いいけど、長くは味わえない。
そんな気がする。
〜Ticket?〜
久しぶりに降りたこの駅。
髪の毛は少し乱れていた。
『私、どんだけ急いでんの?』
自分の姿にちょっと笑えた。
「そんなに?」
後ろから声がした。
『えっ』
振り向くと、ホームのベンチに彼が座っていた。
「そんなに僕に会いたかったんですか?」
ほら、まただ。
はにかんだ貴方にドキッとしてしまう。
いつもなら適当に言い返せるのに。
自分じゃないみたいに臆病になってる。
「図星かな。」
そう、まさしく図星だった。
『好きみたい、貴方のこと。』
私の口は、勝手にそう言っていた。
思考回路は完全にショートしていた。
そのショートした私の頭は“また”逃げるを選択したようだ。
「あ、ちょっと君。」
相変わらず低めなトーンで呼ばれた。
脈は無いな、と思った瞬間だった。
意味不明な男を好きになって、意味不明に失恋した。
いま意味不明な気分なことだけは、確か。
悲しいのかもよく分からない私は、まだ“あの”ビー玉を捨てられないでいる。
NEXT...
心地いいけど、長くは味わえない。
そんな気がする。
〜Ticket?〜
久しぶりに降りたこの駅。
髪の毛は少し乱れていた。
『私、どんだけ急いでんの?』
自分の姿にちょっと笑えた。
「そんなに?」
後ろから声がした。
『えっ』
振り向くと、ホームのベンチに彼が座っていた。
「そんなに僕に会いたかったんですか?」
ほら、まただ。
はにかんだ貴方にドキッとしてしまう。
いつもなら適当に言い返せるのに。
自分じゃないみたいに臆病になってる。
「図星かな。」
そう、まさしく図星だった。
『好きみたい、貴方のこと。』
私の口は、勝手にそう言っていた。
思考回路は完全にショートしていた。
そのショートした私の頭は“また”逃げるを選択したようだ。
「あ、ちょっと君。」
相変わらず低めなトーンで呼ばれた。
脈は無いな、と思った瞬間だった。
意味不明な男を好きになって、意味不明に失恋した。
いま意味不明な気分なことだけは、確か。
悲しいのかもよく分からない私は、まだ“あの”ビー玉を捨てられないでいる。
NEXT...
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