あなただけに..
「はあ〜まじ学校だりぃ」
毎日のように言ってる一言。
もはや言わない日は
ないくらい。
大体なんで学校なんか
行かなきゃなんねぇんだよ。
めんどくせぇ。
-楠木 蘭-17歳
高校2年にギリギリ上がることができた。
別にあたしは留年して
退学でも良かったんだけどね。
うちの高校は留年すると即刻退学にされる。
だからあたしの友達のほとんどは留年して退学してった。あたしは本当ギリギリ。
あと1回でも休んだら退学になってたらしい。
「ら〜んっ♪」
「あ?なんだよ」
「うわっ!!今日も機嫌悪いねえっ」
「んなことねぇよ」
友達のミキ。
あたしの一番の理解者。
あたしはミキを裏切ることは死んでもしない。
それなのにあたしはミキに冷たくしてしまう。
ごめん…ミキ。
「また学校がダルいとかでしょ?それより今日みんなで集んない?」
「おっ!いいねぇ!」
今までムカついてたことが一気に吹っ飛んだ。
「本当に蘭は〜!この一言だけで機嫌直っちゃうんだからっっ!!」
そりゃあ機嫌も直るさ。
あたしはイツメンが
大好き。初めて"仲間"って思えた奴等なんだから。
「酒でも買ってくか♪」
やべぇ。本当テンション上が
る!
「どこ集合?」
「いつもの川原!」
ミキが笑顔で答えた。
「じゃ〜行くか!」
「え!今からっっ!?」
「善は急げっつ〜だろ★」
そう言いあたしはスクバを持ち教室を出た。
「ちょっ…待って!!」
そう言いミキも後をついて来た。
「ミキ今日バイク?」
「一応バイクで来た★」
「おっしゃ!飛ばすか!」
そう言い昇降口を出ようと歩き出した。
「どこに行くのかな?」
突然背後で声がした。
この声は…
担任の通称"ゴリ"だった。
ゴリの声はの太く、まずがたいがいい。捕まったらアウトだ。いや…もうアウトかもしれない。
「ミキ……」
あたしはミキを小声で呼んだ。
「なっ…何?!」
ミキは我に返ったように
声を出した。
「逃げんぞっっ!!!!!!」
次の瞬間あたし達は
ダッシュで走り出した。
「待あてぇぇぇ!!」
ゴリが追いかけてくんのが分かった。きっとものすごい形相で追いかけてきてるのだろう。しかしそれを確かめる余裕はない。
"捕まったら終わる!"
あたし達はバイクが置いてある場所まで必死に走り
やっとのことでバイクに
またがった。
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