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獄式瞑想-舌切り雀-3

[372]  白焔-HAKUEN-  2008-07-27投稿

-過去の話-

店内にて。

「実は今日できたばかりで、君達が初めてのお客さんなんですよ」

カウンターに立ち、青年はそう言った。

「私達が?
なんか嬉しいなぁ」

「その紅茶、サービスしますね」

「ホントですかぁ?
うわぁ〜…店員さんもカッコイイし、私毎日来ようかなぁ」

「ちょっと唯那…あんたって子は」

「ホントのことじゃんか」

話題に上っている店員は微笑んで二人の会話を聞いている。





1時間ほど雪の城に居座り、店を出た帰り道。

「良い店見つけたねぇ」

「紅茶も美味しかったしね。まぁ、満足」

「なんで上から目線…」

楽しげに話す二人。
辺りの空気が変わったことに気付く様子もない。

ふいに一つの人影が路地から飛び出した。
それは二人の前に立つと、そのまま倒れた。

「え…??
大丈夫ですかっ?」

慌てて唯那が抱き起こす…と。

"ソレ\"には"頭"が無かった。

「いやぁぁぁぁ!!」

唯那の手には、赤黒い血液が付着している。

「落ち着いて唯那っ」

そう言う魅月の声も若干震えていた。

そして二人目の人影が姿を現す。
雪の城の、あの店員だった。

続く…to be continue.

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