君のために…(3)
仁が言い終わる前に、腹に拳を入れてやった。
みなまで言わなくてもわかってるからだ。
「何すんの、こうちゃん!…お腹の子がぁ〜」
大袈裟に腹を抱え込んでいる仁を右側に…
「さおりんは、胸がないんじゃないっ!小振りなだけだっ」
…と言ってしまってから気付く。
ここが男子校で、茶化す輩が大勢いるって事。
「何?松葉彼女が貧乳!?」
「こうちゃん、しっかり揉んでやれよっ」
「オレにも揉ませろや!」
…言いたい放題だな。
「も、いいって!!」
俺は仁を連れてそそくさと教室を出る。
「お前、あーゆう事言うのやめろよ」
俺が長身の仁に食って掛かるように言う。
すると、仁は定着化した短髪を触りながら答えた。
「イヤ、皆にばらしたの、こうちゃんでしょ」
「……」
確かにそうな訳だけどさ。
仁は大きくアクビをして、鼻を擦る。
その様子を、じっと観察する俺。
何か言ってやりたいけど、予礼のチャイムが鳴った為、俺は仁と肩を並べあの教室へ戻った。
みなまで言わなくてもわかってるからだ。
「何すんの、こうちゃん!…お腹の子がぁ〜」
大袈裟に腹を抱え込んでいる仁を右側に…
「さおりんは、胸がないんじゃないっ!小振りなだけだっ」
…と言ってしまってから気付く。
ここが男子校で、茶化す輩が大勢いるって事。
「何?松葉彼女が貧乳!?」
「こうちゃん、しっかり揉んでやれよっ」
「オレにも揉ませろや!」
…言いたい放題だな。
「も、いいって!!」
俺は仁を連れてそそくさと教室を出る。
「お前、あーゆう事言うのやめろよ」
俺が長身の仁に食って掛かるように言う。
すると、仁は定着化した短髪を触りながら答えた。
「イヤ、皆にばらしたの、こうちゃんでしょ」
「……」
確かにそうな訳だけどさ。
仁は大きくアクビをして、鼻を擦る。
その様子を、じっと観察する俺。
何か言ってやりたいけど、予礼のチャイムが鳴った為、俺は仁と肩を並べあの教室へ戻った。
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