君のために…(4)
―星窪学園―\r
藤谷さおりは、下校のチャイムが鳴ると同時に教科書を鞄に詰め込んだ。
今時、教科書を家に持ち帰る辺りが根の真面目さを物語っている。
「藤谷、今日はバイト?」
いつもつるんでる四人組の内の一人、優奈がシャーペン片手に問いかけた。
「ん、ううん。…ちょっと用事」
「ふーん…」
今日は、初めての光太郎との放課後デート。
基本的に、さおりはバイト、光太郎は部活で一緒に帰れる事は滅多にないのだが…。
その事を友人らには告げず、用事だと一言で済ませるさおりに優奈は疑問を覚えていた。
さおり自身も薄々感じてはいる、が…なかなか打ち明けられない理由があった。
「あみはぁ〜、まぁ君とデートだけど♪」
のんびりした口調で間に割って入ったのは久留米あみ。
四人組の一人だ。
さおりは正直、彼女の事を好ましく思っていなかった。
彼氏とのノロケ話を、甘ったるいしゃべり方で話す。
天然で悪びれた所がない。
「そうなんだ、良いね」
藤谷さおりは、下校のチャイムが鳴ると同時に教科書を鞄に詰め込んだ。
今時、教科書を家に持ち帰る辺りが根の真面目さを物語っている。
「藤谷、今日はバイト?」
いつもつるんでる四人組の内の一人、優奈がシャーペン片手に問いかけた。
「ん、ううん。…ちょっと用事」
「ふーん…」
今日は、初めての光太郎との放課後デート。
基本的に、さおりはバイト、光太郎は部活で一緒に帰れる事は滅多にないのだが…。
その事を友人らには告げず、用事だと一言で済ませるさおりに優奈は疑問を覚えていた。
さおり自身も薄々感じてはいる、が…なかなか打ち明けられない理由があった。
「あみはぁ〜、まぁ君とデートだけど♪」
のんびりした口調で間に割って入ったのは久留米あみ。
四人組の一人だ。
さおりは正直、彼女の事を好ましく思っていなかった。
彼氏とのノロケ話を、甘ったるいしゃべり方で話す。
天然で悪びれた所がない。
「そうなんだ、良いね」
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