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エリザベスドール(6) 再投稿

[552]  ぐうりんぼに  2008-07-31投稿
或る土曜日、ルークはジミーから女の子を紹介される事を聞かされた。

でもルークは、女の子と会う気なんて毛頭無い。

「まあまあ、そう言うなって! 一度会ってみろよ、きっとお前は気に入ると思うぜ!」

ジミーはルークを半ば強引に中庭へ連れて行く。

「どんなコなの?
可愛いコだったりして」

「ああ、すっげえ可愛いコだぜ!」

女の子はジミーと約束して先に来ていた。

「!」

その女の子にルークの目が釘付けとなった。

サラサラとした長い髪の可愛いコである。

「ハーイ」

挨拶した女の子。

お互いジッと見つめ合う。

「ぼ、僕はルーク・ハリー。君の名前は?」

「キャサリン・ロバーツよ」

笑顔がサイコーだ。

「は、初めて見る顔だね。
どこのクラスだったかなァ?」

「2年B組」

「ヘェ!」

驚くルーク。

─こんな可愛いコが隣にいたなんて!─

ルークはキャサリンを前に?が熱くなった。

生身の異性に熱い思いが込み上げて来たのはルークにとっては初めての経験だ。

「悪くないぜ、この2人。丁度イイ、カップルだな」

ディックもティムも、2人の様子を見ていた。

「だろう? どうやらこれで、アイツはまともな男になるハズだ」

ジミーは目的が達成出来て満足していた。



次の日、キャサリンは初めてルークの自宅に遊びに訪れた。

「うわあ凄ーい!
こんなにイッパイ!」

自室に飾られている人形の多さにキャサリンはビックリ!

「全部、コレクションで集めた年代物の貴重な人形なんだ」

ちょっぴり自慢気のルーク。

この時既に、エリザベスの姿はなかった。

キャサリンが来る前に、物置に隠しているからだ。

等身大の人形がこの部屋に置かれているなんて、キャサリンは知る由も無い。

しばらくの間、2人は会話に夢中になった。

その様子をエリザベスは物置は扉の隙間から覗き見していた。

視線はキャサリンに向けられている。

2人がキスした時は、怒りに打ち震える。

この後、2人は出かけ始めた。エリザベスは窓のカーテンをめくって2人の様子を見ていた。


つづく

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