携帯小説!(PC版)

決断

[126]  ふく  2008-07-31投稿
『じゃあまた』
帰り際必ず残してくれたあなたの言葉だけが頼りだった
私にとっては唯一の約束のしるしだった

こんな涙を流す日が来る事は分かっていた
いつかはあなたから離れないといけないという事は覚悟していた
だから言わなかった
本当の気持ちも我が儘も

何気なく携帯を気にする仕草
時間を気にする仕草
後ろめたさを感じさせる背中
あなたが帰るもう一つの場所
全てが私を寂しくさせる
あなたの未来に踏み込めない虚しさで一杯になる

だからさようなら
今が楽しければいいといつでも思ったし
今が幸せならいいと思っていたけどあなたの世界は崩せない
ほんの小さな愛でも
私に言ってくれた『好き』が私にくれた温もりが私の愛を大きくさせた

時折見せるあなたの遠い目に気付かされた
あなたと居るのが幸せでも何処かで待っている人が居る
傷付けてしまうかもしれない人が居る
決断をしなければいけない時が来る

私の決意に動揺しながらも寂しそうな表情を浮かべながらも何も言わずに背を向けた
ドアを開けて振り返る事もなく
ただ『ごめんね』と頼りない声が聞こえた
辛くて苦しくて
今すぐ駆け付けて何度も見たあなたの背中に手を伸ばしたくなる
今までずっと我慢していた思いが爆発寸前になる

許されるなら最後に言わせて欲しかった

もう少し此処に居て
私の事だけを考えて
もう一度好きだと言って
もう一度抱きしめて
大好き
愛してる

『ごめんね』なんて言わないで
楽しかったから
幸せだったから

もう一度振り返って『じゃあまた』って言って

寂しい

行かないで

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