先生、あのね・・?
そう思ったら、私は無意識に右手を低く挙げていた。先生が、驚いている。みんなが、真顔になっている。やっぱり・・変だよね・・そう考えたら急に恥ずかしくなった。慌てて掲げた右手を机の下にしまおうとした時、先生が突然声を出した。「お・・・おぉ!やってくれるか!ありがとうな!」先生がそう言うと、みんな隣の席の人達と話始めた。当然、今井さんはおもしろくなさそうな顔をしている。けれど今の私の頭の中は、さっきの先生の事でいっぱいだ。先生、庇ってくれたの・・?例えそれが当たり前の事でも、私、すごく・・嬉しい。私の心臓は、ギュッと掴まれたみたいに苦しい。ずっと、ずっと・・・<続く>
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