僕は君の未来を永遠(トワ)に。<66>
♪ ♪ ♪ ♪ 〜 ♪
暫く放心状態に陥っていた僕の目を覚ませたメールの着信音。
《泣き虫未來☆》
えっ???
飛行機の中って携帯の電源を切らなければならない筈‥‥。
《エリカちゃん!!電源入れてちゃ怒られるよ!!》
慌てて簡潔に返信した僕。
《そうなの。怒られて飛行機から追い出されちゃった。》
彼女は何を呑気にメールを送ってくるのか。
《う・し・ろ☆》
《僕をからかってるの?!》
不可解なメールを送信してくる彼女に少し苛立ちを覚えた僕は、
出口へ向かうべく展望デッキの鉄柵から掛けていた手を離し、
後ろを振り返った――
一瞬――
僕は目を疑った――
そこには――
今にも泣き出しそうな笑顔の彼女がいた――
『今‥気付いたの。あたし。
一番大切なのは何かって‥‥‥。
あたしにとって‥‥
一番大切なヒトは‥‥‥‥‥
大切なヒトは‥‥‥‥‥。』
『エリカちゃん???』
『未來。あなただって。』
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