未設定ー23ーキミは誰?カツミとアフターとアユムの世界
(この日のアフターは出来れば避けたかった。ノル気じゃないのだ、自分でもよく分からないのだが…。)
返事のない相手に、旅行に行こうとメールした時から、自分自身が現実から離れて別世界へと入りこんだ気分になっていたからだ。
いつになくハイテンションで、気がつくとお客様が二名もアフターを希望!!だという展開にカツミはめまいがしていた。
さりげなく夜の関係を迫ろうとする美女二人組を、食事とカラオケだけに抑え、言い訳をつけて早めに切り上げた。
アフターに体の関係を含む野郎もホスト仲間にはいるのだが、カツミはクリーンなイメージを売りにしていたので客とは寝ない。
それをしなくても客を引きつける魅力が彼にはあったようで…。
客じゃなければ、それなりに相手に不自由はない。
それらが本カノ〈本命の彼女〉になりえないのは、職業がら疑似恋愛にたけているせいか、ある意味冷めていて去るモノを追わない。なにごとにも熱くなれない性格のせいではないか。
(返事がないことに、苛立ちムキになるのはどうかしている)
と自分でも呆れてしまうが、カツミはこんな気持ちになれるコトをむしろ楽しんでいた。
出会い系サイトで見つけた不思議な女性、「未設定」さんに入れあげ始めている自分に。
未伊子さんはいつものように起きて、弁当作りと朝ご飯の準備をやっている。
そして何故か口づさんでいるのは、チビろぉ〜作のコインランドリーの歌だった。
「♪回って回って、じゃぶじゃぶ、じゃぶ〜」
一夜たっても、この歌が耳から離れナィのである。
未伊子さんの予想通り、完璧な青空ではナィが晴れはじめていた。これなら布団も無事に乾きそうである。
謎のメールには無視、返事はしないくせに
(〈アフター〉のコトは気になるけん、会社の人達に尋ねることにしよ〜)
と未伊子さんは心に思っていた。
《ー続くー》
返事のない相手に、旅行に行こうとメールした時から、自分自身が現実から離れて別世界へと入りこんだ気分になっていたからだ。
いつになくハイテンションで、気がつくとお客様が二名もアフターを希望!!だという展開にカツミはめまいがしていた。
さりげなく夜の関係を迫ろうとする美女二人組を、食事とカラオケだけに抑え、言い訳をつけて早めに切り上げた。
アフターに体の関係を含む野郎もホスト仲間にはいるのだが、カツミはクリーンなイメージを売りにしていたので客とは寝ない。
それをしなくても客を引きつける魅力が彼にはあったようで…。
客じゃなければ、それなりに相手に不自由はない。
それらが本カノ〈本命の彼女〉になりえないのは、職業がら疑似恋愛にたけているせいか、ある意味冷めていて去るモノを追わない。なにごとにも熱くなれない性格のせいではないか。
(返事がないことに、苛立ちムキになるのはどうかしている)
と自分でも呆れてしまうが、カツミはこんな気持ちになれるコトをむしろ楽しんでいた。
出会い系サイトで見つけた不思議な女性、「未設定」さんに入れあげ始めている自分に。
未伊子さんはいつものように起きて、弁当作りと朝ご飯の準備をやっている。
そして何故か口づさんでいるのは、チビろぉ〜作のコインランドリーの歌だった。
「♪回って回って、じゃぶじゃぶ、じゃぶ〜」
一夜たっても、この歌が耳から離れナィのである。
未伊子さんの予想通り、完璧な青空ではナィが晴れはじめていた。これなら布団も無事に乾きそうである。
謎のメールには無視、返事はしないくせに
(〈アフター〉のコトは気になるけん、会社の人達に尋ねることにしよ〜)
と未伊子さんは心に思っていた。
《ー続くー》
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