携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> エリザベスドール(18)

エリザベスドール(18)

[617]  ぐうりんぼ  2008-08-10投稿
「犯人は…、エリザベスです」

「エリザベス?」

「そうです。エリザベスです」

「エリザベスと言うのは、君が持っていた等身大の人形の事だろう。
私が聞いてるのは、犯人についての心当たりだ」

「だから、エリザベスが犯人なんです」

強い口調のルーク。

「人形の格好した犯人の女の子も、エリザベスって言う名前なのか」

「人形の格好をした女の子ではなくて、僕が手放したあの…エリザベス人形がキャサリンを襲ったんです」

ルークの話しに警部は頭を傾げる。

「ルーク、冗談は休み休みに言いたまえ。
作りモノの人形が動いたと言うのかね?」

「そうです。歩いたり、喋ったり…。まるで、生きているかのように、あの人形は動くんです」

呆れる警部。

「バカバカしい」

「僕は真面目に言ってるんです!」

「分かるよ、それは。
だけど、作りモノの人形が動くなんて…常識では考えられん事だ」

「でも実際、前に僕はエリザベスが動くのを見ました。キャサリンなんか、危うく殺されそうになって…放心状態になっているじゃないですか?」

「うーん!」

頭を掻く警部。

「ジミーの件は、何か手掛かりは掴んでますか?」

「ジミー・コールドの殺害の件か。まだだよ」

「そうですか」

「まさか君ィ、あの事件の犯人も…エリザベス人形だと言うのかね?」

「ええ」

「殺害の動機は?」

「僕の勘ですが、自分を棄てようとするジミーに怒りを感じたんだと思います」

ため息付く警部。

「なるほどね。ま、君の話しは警察としては信じるワケにはゆかないが、参考として覚えておこう」

「…」

「君のガールフレンドが早く元気になる事を、祈ってるよ」

「ありがとうございます」

その後、簡単な聴取を済ませるとモグレ警部は帰った。


つづく

感想

感想はありません。

「 ぐうりんぼ 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス