夢支配人〜正夢?〜
弓を見ていた少女の目は、冷めていた。
それはまるで、これからの悲劇を知るように……。
正夢〜?〜
「弓! おっは!!!」
のりが大きな声で挨拶する。弓は顔を上げた。
「おはよ〜……」
その元気のない声にのりは吃驚した。
いつもは元気がありすぎ! て程、元気な弓なのに今は全然、元気じゃないからだ。
「元気ないよ〜?? どうしたの?」
のりが心配そうに聞く。
弓は顔を上げて、
「また、変な夢見た」
と呟いた。
「まさか、この前と同じのー??」
のりが興味深そうに聞く。
弓はこう答えた。
「でも、ちょっと違ったよ」
弓が見た夢はこうだ。
『死ぬ決心がついた? そうすればメニューは取り消しにするけど』
少女が聞く。
「ありえないわ! こんな事で死んで溜まるもんですか!!」
弓が必死に抵抗する。
『もうメニューの取り消しは出来ないわよ……。
自分が今言った事、よーく覚えておきなさいね』
そこで目が覚めた。
今回も意味が判らない夢だった。
「単なる夢。”正夢”なんて言葉、信じられないわ」
弓は一言呟き、学校の靴箱へ向かった。
自分の靴箱を開くと、そこには手紙が入っていた。
「ラブレターじゃないのー? じゃ、先教室行っとるにー」
「……うん……」
のりが行った後、不安ながらもその手紙を開いた。
『明日から夢と同じことが起こります……。
よーーーーく、注意しておく事ね』
その内容は、恐ろしいと怖いのどちらにも当てはまらない不気味な手紙だった。
続く
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