携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<191>

奈央と出会えたから。<191>

[791]  麻呂  2008-08-11投稿

聖人の家には、一度行ったコトあるから、場所は知っていたケド、



聖人は、途中まであたしを迎えにきてくれるらしい。



あたしが家を出る頃には、



朝から降っていた雪は、すっかりやんでいた。



白いコートを羽織ったあたしは、



赤いマフラーを結び、ロングブーツを履いたら、



少し急ぎ足で聖人の家へ向かった。



聖人のお父さんて、どんな人なのかな。


あたしの頭の中では、色々な“お父さんキャラ”が想像されていた。



『奈央。』



聞き慣れたその声で呼ばれたあたしは、思わず小走りで歩み寄る。



『聖人!!』



ふぇ〜ん。凄く会いたかったから、超嬉しい。





『奈央。その手に持ってるの‥‥何?!』



聖人の視線が、あたしの手元に向けられた。



『うん。あたしのお母さんが、今朝作った“旨煮”よ。

聖人に食べてもらおうと思って持って来たの。』



『おっっ?!マジで?!サンキュ。』



聖人の笑った顔があたしは大好き。



だって、凄く優しい目になるんだもん。




『ほらっっ。』



『えっ?!』



『手‥‥。』



『うん/////。』



手袋をはめたあたしの手の上から、聖人の手が重なる。



聖人の大きな手が‥‥‥。





『奈央。もしかして緊張してる?!』



ドキンッ――



『うん。心臓の音‥‥‥聞こえてる?!』



『緊張しなくていいから。』



ポンッ――



聖人があたしの頭に優しく手を置いた。


『うん。』





大好きな人と手を繋いで歩いた。



大好きな人の家まで歩いた。



大好きな人と歩く、この道のりが、



ずっと続けばいいのにって思った。



聖人は、そんな風に考えないのかな‥‥‥‥‥。

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス