夏祭り1
春に五年生になった進級祝いで買ってもらったお気に入りのスニーカーを手早く履く。
待ちきれない気持ちがそのまま足踏みに、そして大きな声となってあふれる。
「早くしないとお祭り始まっちゃうよ!」
「コータはせっかちねぇ。もう」
呆れた顔をした母さんに連れられて妹のナナがようやくやってきた。
「お兄ちゃん、どう?似合ってるかな?」
薄いピンクに黄色いお花があしらった浴衣の袖を持ってナナが頬を少し染めて聞いてくる。
「浴衣なんてナナには早いよ。まだ一年生なんだから」
ホントはよく似合ってて可愛いと思ったけど照れくさくて言えなかった。
「お兄ちゃんのイジワル」
そう言って頬をふくらますナナの手をつかんで玄関をくぐる。
「じゃあお母さん行ってきまーす」
「あまり遅くならないでね。ナナをしっかり見てあげてね」
「わかってるよー」
お祭りがやってる神社までは歩いてふだんなら5分。
でも今日は同じようにお祭りに行く人が大勢でもう少しかかりそうだ。
「ナナ、手を離しちゃダメだからね」
「うん!」
そう返事してナナがつないだ手をギュッと握ってきた。
少し痛かったけど我慢した。
待ちきれない気持ちがそのまま足踏みに、そして大きな声となってあふれる。
「早くしないとお祭り始まっちゃうよ!」
「コータはせっかちねぇ。もう」
呆れた顔をした母さんに連れられて妹のナナがようやくやってきた。
「お兄ちゃん、どう?似合ってるかな?」
薄いピンクに黄色いお花があしらった浴衣の袖を持ってナナが頬を少し染めて聞いてくる。
「浴衣なんてナナには早いよ。まだ一年生なんだから」
ホントはよく似合ってて可愛いと思ったけど照れくさくて言えなかった。
「お兄ちゃんのイジワル」
そう言って頬をふくらますナナの手をつかんで玄関をくぐる。
「じゃあお母さん行ってきまーす」
「あまり遅くならないでね。ナナをしっかり見てあげてね」
「わかってるよー」
お祭りがやってる神社までは歩いてふだんなら5分。
でも今日は同じようにお祭りに行く人が大勢でもう少しかかりそうだ。
「ナナ、手を離しちゃダメだからね」
「うん!」
そう返事してナナがつないだ手をギュッと握ってきた。
少し痛かったけど我慢した。
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