海の見える車窓・settled 08
嘉代は一応の保護者である父親に手紙を書くと、「幸一くんの御家族にくれぐれも迷惑をかけないように」と書かれたメモ程度の返事が、仕送りに同封され送られてきた。
嘉代は詳しくは知らされていなくとも分かっていたことがあった。
父親は既に再婚し、子供もいること。
どこかの会社でとてもやり手であり、金銭的に充分過ぎるほど余裕があること。
母の危篤の報せにも電話一本でしか反応しなかったこと。
―そして結局、最期の最期まで…母のもとへは来なかった。―\r
「まさか隣の部屋に嘉代ちゃんが住んでくれることになるなんてな。驚きというか信じられないという…か…嘉代ちゃん?」
嘉代は父親のメモ書きを手で握りつぶしたが、涙は溢れるばかりだった。
「………お父さんの?」
お父さんの、なんと言いたかったのだろう。
幸一にすら表現出来ない「それ」は、ゴミ箱に投げ入れられた。
まだ仕送りに頼るしかない自分が情けなくなり、嘉代はまた泣きそうになったが、幸一の母はとても有り難いことを言ってくれた。
嘉代は詳しくは知らされていなくとも分かっていたことがあった。
父親は既に再婚し、子供もいること。
どこかの会社でとてもやり手であり、金銭的に充分過ぎるほど余裕があること。
母の危篤の報せにも電話一本でしか反応しなかったこと。
―そして結局、最期の最期まで…母のもとへは来なかった。―\r
「まさか隣の部屋に嘉代ちゃんが住んでくれることになるなんてな。驚きというか信じられないという…か…嘉代ちゃん?」
嘉代は父親のメモ書きを手で握りつぶしたが、涙は溢れるばかりだった。
「………お父さんの?」
お父さんの、なんと言いたかったのだろう。
幸一にすら表現出来ない「それ」は、ゴミ箱に投げ入れられた。
まだ仕送りに頼るしかない自分が情けなくなり、嘉代はまた泣きそうになったが、幸一の母はとても有り難いことを言ってくれた。
感想
感想はありません。