時と空の唄1-2
朝の眩しい日差しにランスォール・ユードは懐かしくも恐ろしい夢から覚めた。「ランス!!」
夢から覚め教会の二階、屋根裏の天窓から朝の日差しをボーっと眺めていた彼を一階から少年が大声で呼んでいる。
今行く、と返事をしてノロノロと梯子を降りた。
梯子の下では先程ランスォールを呼んでいた少年、シグルがその淡い紫の瞳を輝かせて待っていた。
朝からハイテンションなシグルに手を引かれシグルと共に長テーブルに着くとマザーリラが若干小さめのパンとコップに半分位の牛乳を出しながら厳しく言った。
「ランスォール、寝坊です。」
それからこの教会で孤児として育てられた血の繋がらない弟妹たちと朝食を摂る。ランスォールはパンを半分食べて牛乳を飲み干すともう半分を隣に座るシグルに渡した。
「みんなで仲良く分けろよ」シグルは嬉しそうに受け取り礼を述べる。
シグルの頭をごしごしと撫でランスォールは街へと出掛けた。
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