LOST?
黒澤秋桜は第一分隊の副将補佐である。
やはり、十二個も分隊があるとなると、少なからず各隊の間に強さの差異は生じている。黒澤がいる第一分隊は、十二分隊最強と言われている部隊だ。副将補佐と言えどナメてかかってはいけない、と翔平は身震いした。
翔平の胸中は一気に重たくなっていた。香田と話す時ですら気疲れするというのに、他隊の上官と出張の間3年間も行動を共にしなければならない。胃がキリキリ痛みだした。
「そもそもなんで副将補佐が出張するんだよ・・・」
と呟いたら、香田が言っていた事を思い出した。
『あっちが厄介な事になってるらしいからやり手が必要なんだとよ。』
「マジめんどくせぇ・・・」
仕事の帰り道だったので、もう既に陽は沈みかけていた。太陽と月が入れ替わる時を彼は待っていた。翔平は、静けさによく似た、夜の騒音が好きだった。
本部を出た所に、朽ちかけの長椅子がある。誰かが座っている光景を見たことはなかった。が、そこには確かに誰かがいる。置物のように動かず、ただ一心に遠くを見つめている小さな少女だった。
金色の髪と、水溜まりのような瞳が印象的だ。
「ねぇ、」
彼女は無邪気に呼び止めた。
やはり、十二個も分隊があるとなると、少なからず各隊の間に強さの差異は生じている。黒澤がいる第一分隊は、十二分隊最強と言われている部隊だ。副将補佐と言えどナメてかかってはいけない、と翔平は身震いした。
翔平の胸中は一気に重たくなっていた。香田と話す時ですら気疲れするというのに、他隊の上官と出張の間3年間も行動を共にしなければならない。胃がキリキリ痛みだした。
「そもそもなんで副将補佐が出張するんだよ・・・」
と呟いたら、香田が言っていた事を思い出した。
『あっちが厄介な事になってるらしいからやり手が必要なんだとよ。』
「マジめんどくせぇ・・・」
仕事の帰り道だったので、もう既に陽は沈みかけていた。太陽と月が入れ替わる時を彼は待っていた。翔平は、静けさによく似た、夜の騒音が好きだった。
本部を出た所に、朽ちかけの長椅子がある。誰かが座っている光景を見たことはなかった。が、そこには確かに誰かがいる。置物のように動かず、ただ一心に遠くを見つめている小さな少女だった。
金色の髪と、水溜まりのような瞳が印象的だ。
「ねぇ、」
彼女は無邪気に呼び止めた。
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