エリザベスドール(27)
「フレデリカは僕と付き合おうとして、人形の怒りを買った」
ルークの見方である。
「そうだ」
「何て事を…、殺す事はないだろう…」
エリザベスの非情な行為に、ルークは強い憤りを感じるのだった。
警部は注目する。
「君はよっぽど…、人形に好かれているんだね。
しかも、1人占めにされようとしている」
「…」
内心、複雑な気持ちのルーク。
「君自身はどう思ってる?」
「人形から好かれる事自体はどうもありません。
だけど、その為に犠牲者が出るのは嫌です」
「だろうね」
「警部、何とか人形を探し出して説得したいと思っているんですが…、人形の居場所が分からなくて」
「君のウチには来ないのかな?」
「全然。警察の方で捜索して欲しいと思っているんですけど」
「今、市内全域に緊急配備を敷いて行方を追っているよ。
君のウチの周辺にも、私服の警官を張り込ませているから。
もし人形を見つけたら、彼らか私の方に連絡したまえ」
「分かりました」
そこへ、係員がやって来た。
「モグレ警部、聴取終わりました」
「ああ、ご苦労」
係員の後ろに付いて来ているディック・ブラウンにルークは視線が行く。
随分と暗い表情をしている。
ルークは話しかけてみようと歩み寄ったが、警部に止められた。
目の前を通り過ぎて行くディック。
横にルークがいる事も、気付かないようだ。
警部が話しかける。
「今は話しかけない方がイイ。ディック・ブラウンはフレデリカが人形に襲われるのをずっと、見ていたんだ。
しかも彼自身も人形に襲われているからね、かなりショックを受けているみたいだ」
「…」
ルークも暗い表情になって、ディックの後ろ姿を見届けた。
つづく
ルークの見方である。
「そうだ」
「何て事を…、殺す事はないだろう…」
エリザベスの非情な行為に、ルークは強い憤りを感じるのだった。
警部は注目する。
「君はよっぽど…、人形に好かれているんだね。
しかも、1人占めにされようとしている」
「…」
内心、複雑な気持ちのルーク。
「君自身はどう思ってる?」
「人形から好かれる事自体はどうもありません。
だけど、その為に犠牲者が出るのは嫌です」
「だろうね」
「警部、何とか人形を探し出して説得したいと思っているんですが…、人形の居場所が分からなくて」
「君のウチには来ないのかな?」
「全然。警察の方で捜索して欲しいと思っているんですけど」
「今、市内全域に緊急配備を敷いて行方を追っているよ。
君のウチの周辺にも、私服の警官を張り込ませているから。
もし人形を見つけたら、彼らか私の方に連絡したまえ」
「分かりました」
そこへ、係員がやって来た。
「モグレ警部、聴取終わりました」
「ああ、ご苦労」
係員の後ろに付いて来ているディック・ブラウンにルークは視線が行く。
随分と暗い表情をしている。
ルークは話しかけてみようと歩み寄ったが、警部に止められた。
目の前を通り過ぎて行くディック。
横にルークがいる事も、気付かないようだ。
警部が話しかける。
「今は話しかけない方がイイ。ディック・ブラウンはフレデリカが人形に襲われるのをずっと、見ていたんだ。
しかも彼自身も人形に襲われているからね、かなりショックを受けているみたいだ」
「…」
ルークも暗い表情になって、ディックの後ろ姿を見届けた。
つづく
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