時と空の唄1-7
「死ねないって…」
「今、見たでしょ?急所を刺されても私はこうして生きている。」
…それは、生ける屍と言ってもいいだろう。
「私はシーラ。助けてくれてありがとう。それじゃ」シーラと名乗る少女はそう言うと丁寧にお辞儀をしてまた去ろうとした。
「待てよ。まだ何の説明にもなってないぞ。」
「説明する義理は…ないです。」
「いやいや。偶然助けた少女がいきなり自分は不死だなんて言い残して消えられても困るんだよ。」
ラウフがフォローした。
「そう…ですね。」
シーラの蒼い瞳がじっとランスォールを見つめた。
「あなたは浄化能力があるみたいだし、もしかしたら、呪いが解けるかも知れない。」
浄化能力?呪い?
ランスォールには訳が分からなかった。
「あのぅ、訳が分からないんですが?」
「あぁ、そうですよね。
さて何から説明しようかなっと。」
少女はしばらく考えこんでいたがやがて前を向き語り始めた。
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