エリザベスドール(29)
お姫様嬢は相変わらず、こちらを振り向こうとはしない。
ジッと前を向いたまま、何も言わないお姫様嬢。
ハックは彼女に近寄り、肩に手を置いた。
「えッ!?」
変だ。
肌で感じた、冷たくて妙な感触。
生身の人の肩の感触とはほど遠い、固い感触なのだ。
アルバイトで衣類専門店で働いていた時、衣装を着ているマネキンを扱った時と同じ感触だ。
「君、誰なの? 顔見せてよ」
「…」
お姫様嬢はゆっくりと、ハックの方に振り向いた。
ハックが目にしたのは…、
────────
クランズたちが又、お喋りに夢中になっている時、ハックの悲鳴が聞こえた。
4人は何事かと、ハックの方に振り向いた。
見ると、ハックは道路に座り込んでいる。
あのお姫様嬢は何事もなかったように立ち去って行った。
4人はハックの所へ。
「よう! どうしたハック!?」
「お姫様の格好したオジサンかオバサンだったのォ?」
仲間たち笑みを浮かべながら話しかけた。
ハックは青ざめた表情で言った。
「アレは…、人間じゃない!」
「人間じゃないって?さっきのお姫様が?」
「じゃあ何なのォ?」
仲間たちが質問して来るがハックは、
「…」
震えて声が出ない。
つづく
ジッと前を向いたまま、何も言わないお姫様嬢。
ハックは彼女に近寄り、肩に手を置いた。
「えッ!?」
変だ。
肌で感じた、冷たくて妙な感触。
生身の人の肩の感触とはほど遠い、固い感触なのだ。
アルバイトで衣類専門店で働いていた時、衣装を着ているマネキンを扱った時と同じ感触だ。
「君、誰なの? 顔見せてよ」
「…」
お姫様嬢はゆっくりと、ハックの方に振り向いた。
ハックが目にしたのは…、
────────
クランズたちが又、お喋りに夢中になっている時、ハックの悲鳴が聞こえた。
4人は何事かと、ハックの方に振り向いた。
見ると、ハックは道路に座り込んでいる。
あのお姫様嬢は何事もなかったように立ち去って行った。
4人はハックの所へ。
「よう! どうしたハック!?」
「お姫様の格好したオジサンかオバサンだったのォ?」
仲間たち笑みを浮かべながら話しかけた。
ハックは青ざめた表情で言った。
「アレは…、人間じゃない!」
「人間じゃないって?さっきのお姫様が?」
「じゃあ何なのォ?」
仲間たちが質問して来るがハックは、
「…」
震えて声が出ない。
つづく
感想
感想はありません。